1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61460042
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
栗田 敬 東大, 理学部, 助手 (00111451)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小坂 和夫 日本大学, 文理学部, 助教授 (20139067)
伊藤 谷生 東京大学, 理学部, 助手 (50111448)
藤井 敏嗣 東京大学, 地震研, 助教授 (00092320)
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Keywords | 広域応力場 / クラック / 異方性 / 石の目 / リフトプレーン |
Research Abstract |
研究は、花崗岩中のクラックの計測法などの基礎的研究と日本各地での野外調査の2系統のものから成り立っている。本年度はそのうち基礎的研究に重点的に投資をし、ほぼ予定通りの結果が得られるに至った。まず稲田花崗岩,大島花崗岩を例にとり 1.弾性波速度の異方性 2.静水圧圧縮法による圧縮率変化の異方性 3.光学的及び電子顕微鏡によるクラックの同定とクラック密度の測定 をおこなった。特に3では本研究で購入したSEMをもちいたクラック同定法がほぼ確立して稲田花崗岩においては2系統,大島花崗岩においては3系統のクラックシステムの存在が明らかになった。同時にこれらのクラックシステムとは別にフルイドインクルージョンの選択配向が明らかになり、過去の応力場の化石ではないか と注目している。弾性的性質はほぼ観察されたこれらのクラックと調和的であり、上部地殻において観測されている地震波速度の異方性が同様の起源をもっているものであることが予測される。一方新たな問題点もいくつか生じている。そのうちの最大のものは、石英中に選択的に多数のクラックが存在している点である。
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Research Products
(2 results)