1986 Fiscal Year Annual Research Report
複雑多様地面上の大気境界層内のエネルギー輸送の研究
Project/Area Number |
61460046
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
近藤 純正 東北大, 理学部, 教授 (30004493)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萩野谷 成徳 東北大学, 理学部, 助手 (40150255)
佐藤 威 東北大学, 理学部, 助手 (30142920)
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Keywords | 盆地の気温変化 / 複雑地形の熱収支 / 複雑地表面の粗度 / 斜面流 / 盆地冷却 / 粗度群落の熱交換 / 地表面粗度 |
Research Abstract |
1.盆地内大気混合層の発逹と夜間冷気層形成の熱収支的観測 会津盆地において低層ラジオゾンデで大気混合層の発達と夜間冷気層の発達を観測するとともに、地表面の熱収支観測を実施し、盆地周辺の斜面が地域熱交換総量に及ぼす効果が大きいことを明らかにした。 2.現実の多様地面の空気力学的粗度の決定 関東地方から東北地方の気象庁アメダス観測所の風速資料及び特別に観測した各地の風速資料を解析し、ロスビー相似則を応用して広域を代表する地表面粗度を評価した。 3.各地斜面流と山風のパラメータ化 各地で観測した斜面流と山風を、地形と地表面状態を用いてパラメータ化し、斜面距離100メートルから数百キロメートルの南極大陸斜面の風をうまく表現することができた。 4.盆地冷却のパラメータ化 数値シミュレーションの手法を用いて、盆地冷却が地形と地表面状態によってどのように違うかを明らかにした。この結果と各地の盆地における観測を比較したところ、ほぼ満足できた。 5.粗度群落構造と熱交換速度の関係 数値モデルによって粗度群落構造と熱交換係数との関係を調べた。熱交換速度が最も大きくなるのは、群落密度が適当な大きさのところであり、運動量交換速度が最大になるところとはずれることが明らかになった。また、多くの観測資料を整理し、数値モデルの結果とも比較した。
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[Publications] J.Kondo: Boundary-Layer Meteorol.35. 331-348 (1986)
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[Publications] J.Kondo: Boundary-Layer Mateorol.37. 285-296 (1986)
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[Publications] J.Kondo: J.Atomospheric Sciences. (1987)
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[Publications] N.Yasuda: J.Meteorol.Soc.Japan. 64. 283-301 (1986)
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[Publications] H.Yamazawa: Boundary-Layer Meteorol.(1987)
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[Publications] 桑形恒男: 天気. 33. 207-215 (1986)