1986 Fiscal Year Annual Research Report
ランダム荷重下における疲労き裂進展挙動の統計的予測手法の開発
Project/Area Number |
61460086
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
酒井 信介 東大, 工学部, 助教授 (80134469)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 弘之 東京大学, 工学部, 教授 (00010679)
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Keywords | 疲労強度 / 統計的試験 / ばらつき / マイクロコンピュータ / ランダム荷重 / フラクトグラフィー / ストライエーション |
Research Abstract |
1.統計的疲労試験機の作製;複数の疲労試験片に対して、同一の条件下でランダム疲労実験が行える試験システムを開発した。形式は、直列方式多段試験片を1つのサーボバルブでコントロールする方式であり、制御方式は油圧・電気制御方式である。き裂長の測定には除荷弾性コンプライアンス法及び電気ポテンシャル法による自動計測法を採用した。 2.統計的疲労データ処理システムの開発;パーソナルコンピュータシステムによって、所定の統計的性質を有するランダム信号を発生し、同時にA/D変換器を通じて各試験片のコンプライアンスを計測するシステムを開発した。コンピュータ内では、このデータをもとにき裂及びき裂先端の開口点を算出し、フロッピーディスク上に記録しておく。実験時にはマルチタスクリアルタイム処理機能によってき裂進展に関する特性がグラフィック画面上にモニタできるようになった。実験後、フロッピーディスクよりデータを読み取り、き裂進展特性のばらつき、き裂開口点のばらつき等の統計データの処理を行うこととした。 3,基本データの集収及び性能検定;まず基本となる一定振幅荷重下の疲労き裂進展データについて、き裂進展特性、開口点のばらつきを実験的に求めた。このデータは次年度に行うランダム荷重下の実験の基礎資料とすることとする。合わせて作製した試験機システムの性能検査も行い、データのばらつきの要因として、試験機の性能のばらつき、材料の強度のばらつき、測定者によるばらつきを考慮に入れ検討を行った。また電子顕微鏡による微視破面の観察も行い、ストライエーションの間隔のばらつきと、マクロな進展挙動のばらつきとの関係も調べた。
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