1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61460101
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
中林 功一 名古屋工大, 工学部, 教授 (90024231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼頭 修己 名古屋工業大学, 工学部, 助教授 (10093022)
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Keywords | 流体力学 / 乱流 / 潤滑 / 乱流クエット流 / 波状壁乱流 |
Research Abstract |
所期の目的を完成させるためには、正弦波状壁の実験の前段階として平行平板間の乱流クエット流の実験を行い、従来の研究結果と比較検討し、乱流特性を明らかにしておくことが大切である。そこで乱流クエット流を正しく実験するために、実験装置に種々の工夫を施した。そして速度分布の測定位置として、流路の上流端からの距離X,二平板間の間隔を2hとしたとき、X/(2h)>66であれば高精度のデータが得られることが知られた。実験はレイノルズ数Re=2hVb/L=(5,7,10,15,20)×【10^3】について行ったが、ここでVbはベルトの速度である。これに対する知見は下記の通り。(1)Re=5000は遷移領域、Re≧7000は乱流領域の流れである。(2)速度分布についてMissimerの理論結果と比較したが、実験結果は遷移領域では理論値よりも小さく、乱流領域では大きい値となる。(3)速度普遍則として壁領域では壁法則が成立し、Telbany&Reynoldsが得た対数則【u^+】=2.55ln【y^+】+5.1とほゞ一致する。しかし速度欠損則(Uc-【u!~】)/【u^*】=Rf(1-y/h)Rfの値はReに依存する。ここでUcはすきま中央の速度、【u^*】は摩擦速度、yは壁からの距離である。(4)数値解(三宅らおよび狩野ら)と比較した。(5)乱流実効値【〓!(-!(u^(12))】,【〓!(-!(v^(12))】,【〓!(-!(u'v'))】を得た。【〓!(-!(u^(12))】/Vbの分布形はTelbany&ReynoldsおよびRobertsonらの結果より大きい。(6)【〓!(-!(u^(12))】/【u^*】は【y^+】=15で最大値を示す。波状壁の場合についてはRe=3000と5000の場合について実験した結果、つぎの知見を得た。(1)流路中央位置の速度分布形は局所圧力勾配によって支配される。(2)壁法則に関して、遷移層および乱流域では圧力勾配係数に対応して実験値が、乱流クエット流の対数則の値から上下に変化する。その変化割合は境界層流れの場合よりも顕著である。現状は上記のようである。るが、今後、Reの大きい場合の速度分布、レイノルズ応力の測定を行い、種々検討する矛定である。
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