1986 Fiscal Year Annual Research Report
超高圧ポンプの非接触シールによる不安定振動発生機構の実験的研究
Project/Area Number |
61460113
|
Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
岩壺 卓三 神戸大, 工学部, 助教授 (00031097)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂口 忠司 神戸大学, 工学部, 教授 (50031076)
木村 雄吉 神戸大学, 工学部, 教授 (60031069)
中川 紀寿 神戸大学, 工学部, 助教授 (80031128)
|
Keywords | ポンプシール / 非接触シール / シール動特性 / ポンプの不安定振動 |
Research Abstract |
超高圧ポンプにおいて効率を上げるためにポンプ用非接触シールの間隙を小さくすると、それが原因でロータの不安定振動が発生する。本研究ではポンプ用非接触シールによって発生する流体力の解析とそれに起因するロータの不安定振動の解析を行い、最適なシール開発に役立つために次の研究を行うことを目的としている。 (1)非接触シールにより発生する流体力測定装置を作り、シール中を流れる流体の円周および軸方向成分が不安定力となる機構を実験的に調べる。 (2)ポンプ用非接触シールによって生ずる不安定力を理論的に求め、実験と合うような数学モデルを作り設計に役立つようにする。 上記の研究目的を達成するため本年度は以下のように実施した。 (1)シールの非定常流体力測定装置を製作し、それを用いてシールによって発生する流体力をシール内の流速分布と圧力分布をあらかじめセットされたホワール振幅と関連させて測定し、圧力分布から不安定力を求め位相差の変化について調べた。すなわち、フラットな平行環状シールとくぼみをシール面につけた平行環状シール(ダンパーシール)の実験による圧力分布,および動的流体力の比較を行い、ダンパーシールの方が安定性の面ですぐれていることが明らかとなった。 (2)シール中を流れる流体の周方向と軸方向流れを考慮したシール内流れの方程式を導き、それをガレルキン法を用いて解析するプログラムを作製した。 (3)表面が粗い平行環状シールの動特性解析を行い、表面がフラットな場合との比較を行い、粗い表面を持つシールの方が、安定性において理論的にすぐれていることが明らかとなった。
|
Research Products
(2 results)