1986 Fiscal Year Annual Research Report
磁気ヘリシティー注入法によるスフェロマックプラズマの磁束補給特性に関する研究
Project/Area Number |
61460116
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
桂井 誠 東大, 工学部, 助教授 (70011103)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小越 澄雄 東京大学, 工学部, 講師 (60134459)
飯田 慶幸 東京大学, 工学部, 助手 (10010919)
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Keywords | ヘリシティー / スフェロマック / 磁気閉じ込め核融合 / 同軸プラズマ銃 / フラックスコンザーバ / テイラー理論 |
Research Abstract |
本研究の最終目標は、外部磁界中に保持されたスフェロマックプラズマの定常維持を実現するために磁気ヘリシティー注入の有効性を実証することにある。初年度においては磁気ヘリシティー源として平行電極型プラズマ銃および同軸電極型プラズマ銃を設計、製作してそれ等の性能を調査した。 具体的にはそれ等のプラズマ銃の先端に銅製の磁束保存容器(フラックスコンザーバ)を設置して、その中へプラズマを打ち込んでプラズマの磁気緩和の様子、特にスフェロマック配位へと緩和していくかどうかを、主として磁気プローブ列を用いて測定した。平行電極型プラズマ銃についての予備的実験によると、トロイダル・ポロイダル両成分の磁束を有するプラズモイドがフラックスコンザーバ中に生成されることが確認されたが、スフェロマック配位への緩和は見られなかった。この原因はフラックスコンザーバの壁面を通して放電々流の一部が流れてそれがスフェロマック配位生成を妨げているためと判明した。将来の外部磁界中に保持されたスフェロマックに対するヘリシティー源としては、このような壁面電流の悪影響が除去されると思われるので有望である。一方、同軸電極型プラズマ銃に関してはフラックスコンザーバ中でのスフェロマック配位発生が確認されてこのままでも充分な性能を有することが判明した。本研究においては将来、磁気ヘリシティーばかりでなくプラズマ流動に伴うクロスヘリシティー(流速と磁界の内積に対する体積々分)の注入効果をも調べようとしているが、そのためのクロスヘリシティー源、すなわちプラズマへの回転の付与を可能とするプラズマ銃、として本同軸電極型プラズマ銃が活用可能か否かを調べた。具体的には、生成されたスフェロマックの磁気配位の回転速度を測定することによって、プラズマの回転特性を調べた。その結果本プラズマ銃内に軸方向の磁界が布加されている場合.回転の存在が確認された。
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Research Products
(2 results)