1986 Fiscal Year Annual Research Report
階層的構造化による自然画像の高速図形要素表現に関する研究
Project/Area Number |
61460128
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
安田 靖彦 東大, 生産技術研究所, 教授 (40013106)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 茂夫 東京大学, 生産技術研究所, 助手 (00143529)
石塚 満 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (50114369)
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Keywords | 自然画像 / 階層的構造化 / 図形要素表現 / 知的画像符号化 / 画像データベース |
Research Abstract |
通信回線を用いた文書・画像情報検索システムにおいては蓄積、伝送の双方にとって、効率的でありかつ単位画像当りの入力コストが低い画像表現手法を開発する必要がある。本研究では、画像データを図形要素型で表現することにより効率的なデータ圧縮を可能とするのみでなく同一の符号化データで任意の属性を持つ各種のディスプレイに対応できる方式について提案した。本研究では、まず、画像情報検索システムにおける画像構成法として、階層的構造化を行って自然画像を表現する手法を検討した。階層的構造化の最適化を検討し、階層化の段数およびフィルタリングの形状について考察した。次に、階層表現された画像を図形要素に分解する手法を開発した。すなわち、画像を多角形の集合と見なし、それらの包含関係を利用して表現する。これらの図形要素は本研究にて新たに提案した多角形符号化法により効率的に符号化が行われる。これらの成果は、画像電子学会全国大会等で報告し、本方式の有効性を確認した。以上は、画像情報論的なアプローチであるが、さらに、画像の階層構造化に知識工学的手法を応用する新しい観点からの基礎的研究を行った。すなわち、対象画像をその内容、たとえば、風景、建造物、人物、屋内などで分類し、それぞれの内容についてあらかじめ知られる画像構造(知識)を、図形要素を抽出するため、および、図形要素間の包含関係を決定するために用いる。さらに、この知識を各階層内、および階層間に適用することにより、図形要素数削減、あるいは、段階的合成・表示の観点から、階層構造の最適化の検討を行った。検討の結果、対象とする画像の内容を制限することにより、その内容に固有の画像構造を図形要素についての知識として利用し得ることを確認した。これらの結果は電子情報通信学会全国大会などで報告する予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 加藤茂夫: 画像電子学会第14回全国大会. 14.1-14.4 (1986)
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[Publications] S.KATO: Picture Coding Symposium. 196-197 (1986)
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[Publications] 木本伊彦: 電子情報通信学会創立70周年記念総合全国大会. (1987)