1986 Fiscal Year Annual Research Report
メルケプストラム音響処理と多レベル知識処理による音声の認識合成システムの研究
Project/Area Number |
61460131
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
今井 聖 東京工大, 精密工学研究所, 教授 (50016763)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古市 千枝子 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (90016783)
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Keywords | 音声 認識 / 合成 / セグメンテーション / 改良ケプストラム法 / メルケプストラム / トップダウン / リンク構造 |
Research Abstract |
(1)連続音声に対する効果的なセグメンテーションの方法の確立・・・母音連鎖を含む連続音声のセグメンテーションに用いるパラメータとしては改良ケプストラム法によって抽出したメルケプストラムの余弦関数荷重形の微分的操作によって得たパラメータあるいは1次回帰係数などが良好な特性を持つことが明らかとなった。セグメンテーションの中間結果に対してトップダウン処理の行い易いようなリンク構造の効率のよいデータ表現方法を得たので、それに基づくセグメンテーションシステムを構成し知識処理の効果を検討中である。 (2)不特定話者音声に対する音節あるいは音素の認識のための識別法の検討・・・音声の認識のための特徴パラメータとして、改良ケプストラム法によって抽出したメルケプストラムを用いることによって高い音素認識率が得られることが明らかになった。また、メルケプストラムの次元はあまり高くなく、低次部だけが比較的大きな値を持つので、パラメータ空間の低次元サブ空間における市街地領域によって音素の大分類ができ、コンテントアドレッサブルメモリ方式の利用で標準パターンの予備選択が可能で、効率の良いパターンマッチングが可能であるとの基素データを得た。 (3)子音母音系音節のメルケプストラムパラメータの接続による音声の規則合成・・・規則合成システムの基本的な構成法が得られ、一応実用になる品質の音声が合成できるシステムを実現したので、更に音声の明瞭度と音質を向上させるため残差分析に基づいて音源生成法の改良を行い、良い結果を得た。またテキスト音声変換における韻律生成のためのテキスト解析の方法を検討した。この場合のテキスト解析は辞書検索と簡単な形態素解析を行えば一応実用的レベルになるとの結論を得た。
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[Publications] 秋田昌憲: 電子通信学会論文誌. J69-D. 1450-1458 (1986)
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[Publications] 秋田昌憲: 電子通信学会論文誌. J69-A. 1464-1466 (1986)
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[Publications] 小林隆夫: 電子通信学会論文誌. J69-7. 1431-1438 (1986)
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[Publications] 謝景棠: 電子通信学会技術報告. SP-86-85. 41-47 (1987)
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[Publications] 今井聖: 電子通信学会論文誌. J70-A. 10 (1987)
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[Publications] 古市千枝子: 電子通信学会論文誌. 9