1986 Fiscal Year Annual Research Report
あいまい制御則による選鉱プラントの制御に関する研究
Project/Area Number |
61460191
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
井上 外志雄 東大, 工学部, 教授 (80010742)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田畠 秀一 東京大学, 工学部, 助手
岡屋 克則 東京大学, 工学部, 助手 (80134493)
野中 道郎 東京大学, 工学部, 助手 (70010981)
岡野 靖彦 東京大学, 工学部, 助教授 (30011092)
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Keywords | 選鉱プロセス制御 / 粉砕 / 浮選 / シミュレーション / ファジー制御 / FORTH言語 |
Research Abstract |
選鉱プロセスは鉱石という天然の原料を処理するということ、原料が複雑な多成分組織を有すること、中心となる浮選操作では鉱物表面の微面な変化がプロセス特性を支配することなどの理由により、その制御則を確立することがきわめて困難である。そのため他の産業分野に比してコンピュータ制御技術の導入が遅れていると言わざるをえない。この隘路を打開するために近年大きく進歩したあいまい理論(fuzzy set theory)の応用を追究し、あいまい制御則と制御システムの確立を目指した。61年度は粉砕および浮選を中心とする現有の実験系に対し、オンライン測定および制御のための機器を設備し、現有のコンピュータによる若干の制御実験を行なうとともに、線形および非線形のシステムを想定したシミュレーションによる制御の実験を行なった。研究には新世代のコンピュータ言語の一つであるFORTHを使用した。また、制御実験およびシミュレーションのための計算機としては、主としてパーソナルコンピュータを用いた。ファジー制御における制御則を表すためのメンバーシップ関数の定義をはじめ、制御に必要な全ての要素(関数)をFORTHシステムのワードによって定義することにより、制御システムの開発を容易に行うための準備が整った。FORTH言語の採用によって制御システムの理論構造を明確化し、かつ実験段階における制御系のソフトウェア記述を容易にすることができたと考える。来年度は更に高度な制御則について研究を進めるとともに、実験による理論の裏付けを行う方針である。
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[Publications] T.Inoue: 5th International Symposium,Automation in Mining,Mineral and Metal Processing,International Federation of Automatic Control(IFAC).1-6 (1986)