1988 Fiscal Year Annual Research Report
分子線エピタキシー法による金属多層膜・磁性材料の設計と作製
Project/Area Number |
61460199
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 良一 東京大学, 工学部, 助教授 (10107550)
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Keywords | 金属多層膜 / 分子線エビタキシー / 整合一非整合転移 / 電気伝導度 / 熱拡散率 / RHEED強度振動 |
Research Abstract |
Cu/Ni、Co/V多層膜を金属分子線エビタキシー法により作製した。 Cu/NiではSapphire基板、Cu burrer層、Cu/Ni多層膜の間にSapphire(0001)11Cu(111)、Ni(111)、Sapphire〔2^^-110〕11Cu〔2^^-11〕、Ni〔2^^-11〕のエビタキシー関係が見られた。中角度領域のX線回析パターンでは、すべての多層膜で明瞭なサテライトピークが認められた。四軸X線回析による(22^^-0)スキャンを行った結果、低周期ではCu(22^^-0)とCu(22^^-0)とN(22^^-0)の平均の位置の2つのピークだけであったが、Λが49〓以上になると、Ni(22^^-0)ピークが見られるようになる。これは、この周期付近で界面での整合一非整合移転が起こっているものと考えられる。この周期では電気伝導度の周期依存性にも変化が見られた。 V1Co多層膜では周期21〓の場合にはX線回析ピークが全く見られずRHEEDパターンもV1CO両者とも観察されず、完全にアモルファス化していると考えられる。その他の多層膜では、膜面に平行にV(110)、Co(0001)面が配向している。V1Coは膜面垂直、水平両方向とも結晶粒が細かいteure構造と結論された。比抵抗と周期の逆数の関係から、周期が大きい所では1/Λに対して比抵抗Pが直線的に増加している。TCRは△=21〓のものだけ負となり、これはこの膜がオモルファス化したためであろう。電気伝導度の結果から予想されるように熱伝導率は周期が短かくなるにつれて小さくなってゆく傾向が見られる。しかし周期に対する依存性は、熱伝導率の方が小さかった。 Niの分子線エビタキシー法による成長をモンテカルロ法によりシミュシートした。その結果、1原子層成長中に表面原子が400回以上の最近接サイトへのジャンプ (拡散) が可能ならばRHEED強度の振動が観測されること、RHEED強度振動の観測条件が必ずしも単層成長に最適な条件ではないことが明らかとなった。
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[Publications] T.Kaneko: Proc.UIMIS-5 Suppl.Trans.JIM. 29. 317-320 (1988)
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[Publications] T.Kaneko: J.phys.F=Met.phys.18. 2053-2060 (1988)
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[Publications] T.Sasaki: J.phys.F.Met phys. 18. L113-L117 (1988)
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[Publications] 金子丈夫: 機能材料. 84. 52-56 (1988)
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[Publications] 金子丈夫: 東京大学工学部総合試験所年報. 47. 115-120 (1988)
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[Publications] T.Kaneko: Jpn.J.Appl.phys.