1987 Fiscal Year Annual Research Report
医用セラミック被覆ステンレス鋼の0.9%NaCl溶液中の〓食疲労
Project/Area Number |
61460204
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
布村 茂具 東京工業大学, 精密工学研究所, 教授 (60016764)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 襄 東京工業大学, 精密工学研究所, 助手 (60016772)
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Keywords | 人工関節 / 腐食疲労 / セラミック被覆 / はくり強度 / すきま腐食 / 応力同期電流 |
Research Abstract |
液体貯蔵用タンク金属材料の腐食劣化は耐食性内張りによって防がれておりこの内張り材料の損傷がタンクの寿命を律している. この内張りの損傷の有無は定期的に操業を止め, 内容物を排除し, 検査することで確認されているが, 検査間隔に制約があり, コストも多大であるため, 操業を停止せずに継続的に内張りの損傷或は金属材料の腐食を監視するシステムを試作することをこの研究は目的とした. このため(1)超音波伝達関数, (2)AE位置評定, (3)AE原波形解析, (4)交流インピーダンスの4者の測定結果より総合判断する機構を検討した. 難点は基準となる安定な内張り塗膜が得られなかったことである. このため具体的なシステム構成に至らなかった. 実験は(1)(2)(3)はエポキシ被膜を, (4)は酸化被皮膜を対象とし行なわれた. 皮膜ある材料の超音波伝達関数(1)は負荷に伴う変形に比例して変化するが, 皮膜に損傷が生じると広い周波数範囲に渡りほぼ一定となり, モニータリングの指標と成り得ることが示された. 皮膜破損時のAE原波形(3)は信号レベルが低く実時間領域では解析不能であり, センサーその他機器の改良によっても期待し難い値である. 周波数領域でのAE原波形解析(3)'及びAE位置評定(2)は小容量容器では可能であったが, 実用にはセンサー感度の大幅な向上とノイズ対策が必要である. 繰返し応力を負荷し, 皮膜を破損させ交流インビーダンスの測定を行なった(4). 被検部の電位をポテンショッスタットで制御した場合, 期待通りの破損検出能が示されたが, 実機計測を模した電極位置で, 被検部電位を制御しない場合の応答は曖昧である. この検出法は防食のため積極的に電位が負荷され, 防食電流が流されているとき, 情報を得るに適する. 原理的に塗膜の破損な金属の腐食開始の検出可能な方法を組み合わせによる補完的なシステムの構成を意図したが, 結果は大寸法容器を対象とする時の問題点を明らかとすることに留まった.
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Research Products
(8 results)
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[Publications] 布村成具: 耐火物. 39. 207-214 (1987)
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[Publications] 肥後矢吉: Progress in Acoustie Emiassion. 3. 685-691 (1986)
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[Publications] 富田泰次: 臨床整形外科. 21. 1337-1345 (1986)
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[Publications] 布村成具: 油空圧. 2. (1988)
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[Publications] 小野雅司: 鉄と鋼. 74. (1988)
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[Publications] 布村成具: Strength of Metals and Alloys. 8. (1988)
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[Publications] 布村成具共著;田中良平監修: "新金属/新素材と最新製造技術,加工技術" 総合技術出版, 717 (1987)
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[Publications] 妹尾〓編;布村成具: "(セラミックス系-金属材料複合材料)最新医用材料開発便覧" R Dプランニング, 649 (1986)