高性能サーメット系漸変溶射皮膜の製法と強化処理に関する基礎研究

1986 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 61460208
• Research Institution: Toyohashi University of Technology
• Principal Investigator: 岡根 功 豊橋技科大, 工学部, 教授 (80169127)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 福本 昌宏 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (80173368) ; 牧 清二郎 豊橋技術科学大学, 工学部, 講師 (20124315)
• Keywords: 溶射皮膜 / 表面処理 / セラミックス / サーメット / 減圧プラズマジェット溶射 / 土砂摩耗

Research Abstract

本研究は、金属材とセラミ々ク材の混合材料を溶射材に用い、そのセラミック材の混合比を、金属素材面より皮膜表面へ連続的に増加させ、最表面部ではセラミックス本来の性能が発揮できるような溶射皮膜を採り上げて、その適切な材料の組合せ、溶射方法及び施工条件、さらに、溶射皮膜の強化処理法などを検討し、セラミック溶射皮膜適用分野拡大に対する基盤的な資料を提供することを目的としたものである。
昭和61年度では、溶射材料の組合せについての検討、サーメット系漸変溶射皮膜形成方法の検討及び得られた溶射皮膜に対する適正な強化処理条件を検討するのに必要な加熱・加圧処理設備の設計・試作を行なった。
(1)漸変溶射皮膜形成方法:所定の比率で混合した金属及びセラミック材料を同時に溶射する方法、複数の粉末ホッパより、金属及びセラミック材料を別経路で同一プラズマジェット流に送給する方法、複数の溶射装置を使用する方法などについて、皮膜の積層状態を検討した結果、本研究目的達成には、粉末溶射材送給方法の改善が重要であることが明らかとなった。
(2)加熱・加圧処理設備の試作:サーメット系漸変溶射皮膜に対する最適な強化処理条件選定のための基礎資料を得るのに必要な設備として、眞空雰囲気高周波誘導加熱・加圧装置を設計・試作した。
(3)溶射皮膜の性能評価等・得られた溶射皮膜の性能を評価するため土砂摩耗試験装置を試作し、その有用性を検討した。また、ち密な溶射皮膜作成を目的として、減圧プラズマジェット溶射装置を設計・試作し、その適正な施工条件を検討した。

Research Products

• [Publications] 福本昌宏: 溶接学会論文集.
• [Publications] Masahiro Fukumoto: 8th International Symposium on Plasma Chemistry.
• [Publications] 福本昌宏: 溶接学会論文集.