1988 Fiscal Year Annual Research Report
スピン平衡鉄(III)錯体並びにイミダゾレート架橋二核金属錯体の磁気的性質
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61470047
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| Research Institution | Kumamoto University |
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Principal Investigator |
大吉 昭 熊本大学, 工学部 (00040379)
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| Keywords | イミダゾレート架橋銅二核錯体 / 磁化率 / 反強磁性相互作用 / 銅(II)-マンガン(II)-銅(II)三核錯体 / 單結晶X線構造解析 / 多核銅(II)錯体 / ヘリコイド状直鎖構造 |
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| Research Abstract |
イミダゾール基を含む非対称四座配位子からなる銅(II)錯体〔CuHL〕-(CLO_4)を合成した。配位子〔H_2L〕はアセチルアセトン、エチレンジアミンおよび4-フォルミルイミダゾールの1:1:1縮合物である。この銅錯体と1、4、7、10-テトラアザシクロドデカン銅(II)過塩素酸塩および〔2-(2-ピリジルイミノメチル)ピリジン〕銅(II)錯体との反応により2種の新規なイミダゾレート架橋銅(II)二核錯体を合成した。80〜300Kの温度域で磁化率の変化を測定し、二核構造のHeisenbergモデルに基づく解析を行なった結果、後者の反強磁性相互作用パラメーター、2J=-107.7cm^<-1>が算定された。この研究で合成された〔CuHL〕(CLO_4)はイミダゾール残基を含む單核銅(II)錯体であるが、このイミダゾール基と他の金属錯体を反応させることにより多数の多核錯体の容易な合成の途を開くことになった。この錯体2モルとトリフルオロアセチルアセトナトマンガン(II)錯体、ヘキサフルオロアセトナトマンガン(II)錯体の1モルからイミダゾレート架橋銅(II)-マンガン(II)-銅(II)三核錯体が生成し、それぞれの磁化率測定の結果からJmn-Cuの値が算定された。〔Cu(HL)〕(CLO_4)錯体をNaHと反応させることによりイミダゾール基の脱プロトン化を行ない、生成物を單離し、単結晶X線解析を行ない結晶学的パラメーターを決定した。この脱プロトン化に際して、イミダゾレート架橋銅(II)多核錯体が生成し、その單離に成功した。構造解析の結果、この多核錯体がユニークなC軸に沿ったヘリコイド状の直鎖構造を有することを明らかにした。
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[Publications] N.Matsumoto;T.Akui.;H.Murakami,;A.Ohyoshi,;H.Okawa,;J.Kanesaka: Journal of the Chemical Society,Dalton Transaction.1988. 1021-1035 (1988)
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[Publications] N.Matsumoto,;T.Akui,;A.Ohyoshi,;H.Okawa.: Bulletin of the Chemical Society of JAPAN. 61. 2250-2252 (1988)
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[Publications] N.Matsumoto,;S.Yamashita,;A.Ohyoshi,;S.Kohata,;H.Okawa.: Journal of the Chemical Society,Dalton Transactions. 1988. 1943-1948 (1988)
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[Publications] N.Matsumoto,;N.Takemoto,;A.Ohyoshi,;H.Okawa.: Bulletin of the Chemical Society of JAPAN. 61. 2984-2986 (1988)
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[Publications] T.Akui,;A.Ohyoshi,;N.Matsumoto,;H.Okawa.: Bulletin of the Chemical Societ of JAPAN. 61. 4155-4157 (1988)
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[Publications] K.Toriumi,;T.Kanao,;Y.Umetsu,;A.Ohyoshi,;M.Yamashita,;T.Ito.: Jouranal of Coordination Chemistry. 19. 209-221 (1988)
