1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61470052
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
青木 義和 九州大学, 理学部, 助教授 (00037277)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
石田 清隆 九州大学, 教養部, 助手 (60108602)
上原 誠一郎 九州大学, 理学部, 助手 (70158773)
中牟田 義博 九州大学, 理学部, 助手 (80128058)
福岡 正人 九州大学, 理学部, 助手 (70117232)
本村 慶信 九州大学, 理学部, 助手 (20037237)
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Keywords | アノーサイト / セクター構造 / 核形成頻度 / 結晶成長速度 |
Research Abstract |
アノーサイト組成のメルトから析出した結晶相及び結晶相近傍のメルトの組成をEPMAで分析した。また、結晶相としてはP2_1相、C2相およびITが析出するが、それらの核形成速度や結晶成長速度も測定した。 1.P2_1相を反射電子像で観察すると、結晶の縁部や内部に針状、斑点状のメルト包有物が存在する。 2.P2_1相の化学組成は、アノーサイトの理想組成よりわずかにSiに富み、Alが不足しているものの、アノーサイト組成に近い。 3.P2_1相中のメルト包有物は、アノーサイト組成に比べると、SiO_2が1.3〜7.6(ωt%)、Al_2O_3が1.2〜12.9%少なく、CaOが3.3〜18.1%多い。また、場所によって組成が変化するが、結晶に近い程CaOに富む。 4.C2相は反射電子像でセクター構造を示す。結晶の長く伸びた方向のセクターがわずかに明るく、成長速度の遅い方向のセクターはわずかに暗い。しかし、定量分析値にほとんど差は認められず、アノーサイトの理想組成に近い値となった。 5.C2相の核形成頻度は11.6(unc./cm^3・min)(ΔT=525℃)、7.8(550℃)、3.8(575℃)であり、ΔTの増加に伴って核形成頻度は減少する。 6.結晶成長速度は、P2_1相の場合、2.7×10^<-3>cm/min(ΔT=450℃)、6.1×10^<-4>(500℃)、3.1×10^<-4>(525℃)、1.9×10^<-4>(550℃)、6.0×10^<-5>(575℃)、3.0×10^<-5>(600℃)となった。また、C2相の場合、1.1×10^<-4>(525℃)、4.0×10^<-5>(550℃)、2.0×10^<-5>(575℃)、9.0×10^<-5>(600℃)となり、ΔTが少さい程成長速度は大きいことがわかる。 7.同じΔTでは、P2_1相の方がC2相に比べて1桁近く成長速度が大きい。
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