1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61470070
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
神野 博 京大, 工学部, 教授 (40025846)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八尾 健 京都大学, 工学部, 助手 (50115953)
宮田 昇 京都大学, 工学部, 講師 (10026221)
福谷 征史郎 京都大学, 工学部, 助教授 (40026208)
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Keywords | 破壊 / 破壊靭性 / 靭性向上機構 / クラック成長 / 脆性材料 / 粒子分散セラミックス / 粒子分散複合体 / 分相ガラス |
Research Abstract |
本研究は粒子分散セラミックスの破壊機構を、その最も基本的なモデルであるガラスマトリックス粒子分散型複合体を対象として、基礎的に追究しようとするものである。本年度はガラス-アルミナ粒子複合体、ガラスマグネシア粒子複合体ならびに分相鉛硼酸ガラスを主とした研究対象とした。 1.ガラス-アルミナ、ガラス-マグネシア複合体における靭性向上機構に関する研究 ソーダ石灰ケイ酸ガラスおよびナトリウム硼ケイ酸ガラス中に球状および角ばった形状のアルミナ結晶粒子(粒径3〜50μm)が分散する2相複合体ならびにソーダ石灰ケイ酸ガラス中に角ばった形状のマグネシア結晶粒子(粒径50μm)が分散する2相複合体を合成し、曲げ強度、破壊靭性を測定した。また曲げ試験過程中でのアコースティックエミッション(AE)計測ならびにフラクトグラフィーによる破面解析も併せて行った。いずれの複合系においても破壊靭性は分散相の割合の増加と共に上昇したが、その挙動は分散粒子径、分散粒子の形状、熱膨張ミスマッチの大きさに強く依存する。靭性上昇に寄与する種々のエネルギー散逸機構を考察し、これら機構の発現の条件を微細構造因子と関係づけた。 2.分相鉛硼酸ガラスにおける緩やかなクラック成長と疲労に及ぼす分散粒子相の効果 分相域組成の鉛硼酸ガラス(1〜44wt%PbO)を調製し、各種の環境下での曲げ強度測定から疲労パラメータnを評価した。また圧子押込みによって誘起した微小クラックの除荷後の成長を追跡した。研究対象とした分相ガラスは二つの不混和相から構成されており、0.1〜0.5μmの球粒子が分散した構造を示す。実験結果を微細構造のキャラクタリゼーションの結果を考慮して解釈することにより、緩やかなクラック成長に及ぼす分散粒子相の影響についての基礎的な知見を得た。
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Research Products
(1 results)