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1987 Fiscal Year Annual Research Report

生体活性セラミックスの表面構造

Research Project

Project/Area Number 61470072
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

小久保 正  京都大学, 化学研究所, 教授 (30027049)

Keywords生体活性 / 結晶化ガラス / アパタイト / 人工骨 / セラミックス / 骨 / 表面構造
Research Abstract

本研究代表者らは先に,生体活性セラミックスが骨と結合するためには,生体内でその表面に形成されるアパタイトの薄層が決定的役割を果していること,その薄層は細胞を含まず無機イオン濃度だけを体液に等しくした液中でも作られるので,細胞の関与しない化学反応によるものであることを明らかにした. 本年の研究では,イオン濃度の異なる種々の液中で生体活性セラミック表面におけるアパタイト層の生成を調べることにより,その表面反応の内容を明らかにしようとした. 液としては,純水,生理食塩水,Nall以外にK^+Mg^<2+>Ca^<2+>,HCO_3^-,HPO_4D12- D1などを単独であるいは組み合せて,ヒトの血漿中の量と等しいだけ加えた液,(いずれも緩衝剤によりPHを7.25に保つた),それにイオンの組み合せと濃度をヒトの血漿のそれに等しくしPHだけを4及び6に変化させた液を用いた. 温度は36.5℃に保った. 生体活性セラミックスとしては,アパタイトとウオラストナイト結晶を含む結晶化ガラスAーWを用いた. 表面のアパタイト層の形成は,フーリエ変換赤外反射分光法と薄膜X線回折法により調べた. その結果,次のことが明らかになった. 1)純水,生理食塩水,NaClにCa^<2+>だけあるいはHPO_4^<2->だけ添加された液中では, たとえそのPHが7.25に保たれていてもアパタイト層が生成しなかった. 2)NaClにCa^<2+>とHPO_4^<2->を同時に添加し,PHを7.25に保った液中においてはアパタイト層が生成した. 3)NaCl,Ca^<2+>及びHPO_4^<2->をヒトの血漿と同じだけ含んでいても,PHが4及び6の液中ではアパタイト層が生成しなかった. 以上の結果から,生体活性セラミックスのアパタイト層の生成には,体液中のCa^<2+>とHPO_4^<2->それにPHが大きく関与していること,及び,生体活性材料の生体内の挙動は,従来使われてきた純水や生理食塩水ではシミュレートできないことがわかる.

  • Research Products

    (6 results)

All Other

All Publications (6 results)

  • [Publications] T.Kokubo: Yogyo-Kyokai-Shi. 95. 785-91 (1987)

  • [Publications] T.Kitsugi: J.Biomed.Mat.Res.21. 1109-1123 (1987)

  • [Publications] T.Kitsugi: J.Biomed.Mat.Res.21. 1255-1271 (1987)

  • [Publications] 櫛各英樹: Orthopaedic Ceramic Implants. 7.

  • [Publications] T.Kokubo: "Ceramics in Clinical Applications" Elsevier, 175-184 (1987)

  • [Publications] S.Yoshii: "Biomaterials and Clinical Applications" Elsevier, 75-79 (1987)

URL: 

Published: 1989-03-30   Modified: 2016-04-21  

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