1986 Fiscal Year Annual Research Report
クラウン及びアミンイミド系界面活性物質の合成と機能
Project/Area Number |
61470084
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
桑村 常彦 群大, 工学部, 教授 (60008399)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 秀男 群馬大学, 工学部, 助手 (80008458)
古沢 邦夫 筑波大学, 化学系, 助教授 (90015561)
矢野 由美彦 群馬大学, 工学部, 助教授 (30008510)
亀山 栄一 群馬大学, 工学部, 助教授 (40008438)
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Keywords | 機能性界面活性物質 / 両親媒性クラウンエーテル / 両親媒性アミンイミド / クラウンエーテル単分子膜 / 含クラウンエーテル脂質膜 / 相間移動触媒 / 液膜輸送担体 / 【Zn^(2+)】加水分解酵素モデル |
Research Abstract |
1 機能性界面活性物質の合成 (1)各種の長鎖基をもつ一置換及び二置換クラウンエーテル(40種)。 (2)各種の金属イオン配位性基をもつ長鎖アミンイミド(5種)。 (3)クラウンエーテル基を含む長鎖アミンイミド(5種)。 ほぼ当初計画のとおり上記新化合物を合計50種について合成し得た。 2 基礎物性と応用的機能 (1)水不溶性の長鎖クラウンエーテルについて、気/水及び油/水界面での単分子膜の膜電位に及ぼす各種金属塩の効果を調べ、膜状態における金属イオンとの錯形成能を評価できることを初めて明らかにした。 (2)長鎖クラウンエーテルとリン脂質の混合ベシクルについて、塩添加によるゼータ電位及びベシクル凝集性の変化は、何れも金属イオン-クラウン間の錯体形成によく対応していることをみいだした。 (3)長鎖一置換クラウンエーテルでは、連結部にアミドやオリゴペプチド等の極性(水素結合性)基を導入すると、アミノ酸塩の選択的液膜輸送の有効な担体となり、二鎖疎水部を導入すれば相間移動触媒能が向上することがわかった。 (4)長鎖アザクラウンエーテルでは、側鎖のβ位に水酸基をもつラリアートエーテルへの誘導が容易であり、これらは水容性及びカチオンとの錯体安定性が高く、ハロゲン交換反応の相間移動触媒能及び金属イオンの液膜輸送能にすぐれていることをみいだした。 (5)α-ピコリルあるいはイミダゾールを金属配位基としてもつ長鎖アミンイミド類について、亜鉛イオンとの2:1錯体を形成しパラニトロフェニルピコリルエテルの加水分解を著しく加速する新しい亜鉛加水分解酵素モデル化合物を見いだした。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hideo Matsumura: Chemistry Letters. 453-454 (1986)
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[Publications] Hideo Matsumura: Bulletin of The Chemical Society of Japan.
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[Publications] Seiichi Inokuma: Chemistry Letters.