1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61470110
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Research Institution | OSAKA CITY UNIVERSITY |
Principal Investigator |
木下 雅悦 大阪市立大学, 工学部, 教授 (30047021)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三浦 洋三 大阪府立大学, 工学部, 助手 (50047312)
山内 清 大阪市立大学, 工学部, 助手 (00047325)
国枝 紀夫 大阪市立大学, 工学部, 講師 (90047209)
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Keywords | ベシクル / 膜 / ホスホリコン / リピド / 核酸塩基 / L-B膜 / 脂質 |
Research Abstract |
1)前年度に引き続き、新しく5-フルオロウリジンの2'、3'-ジステアロイルエステルおよびアデノシンの2'、3'-ジステアロイル-5'-コリンリン酸エステルを合成し、これらのリポソーム化およびL-B膜形成を行った。しかし、累積膜は得られなかった。2)核酸塩基間の相互作用を強くするために、チミンを2つ、およびテオフィリンを2つもつジカルボン酸誘導体とジ長鎖アルキルエステルを合成し、前者についてジアミンとの重縮合、後者については膜形成を検討中である。3)また、長鎖アルキル基間に共有結合を形成して膜を強くするためにウリジンの2'、3'位にジアセチレン基を鎖中にもつアルキルのジエステルを合成した。4)アミノ酸のチオドデシルエステルはミセル状態でペプチドを生成するが、膜にはなり難いので、ジアルキルエステルとして疎水性をつよくし、L-B膜形成を試みたが、未だ疎水性が十分でなく、L-B膜化は出来なかった。5)好熱性菌のリピドが高温においても安定な膜を形成するのは大環状の疎水基を持つためであることに習って、類似の構造を持つ2-ヘキサデカノイル-sn-グリセロ(3)ドトリアコンタメチレン(3)-2-ヘキサデカノイル-sn-グリセロ(1)ホスホコリンなどを合成し、これらが超音波照射で安定なベシクルを形成することがわかった。6)関連して血小板活性化因子(PAF)に類似の2-アセチル-3-(コリンホスホ)-sn-グリセロ(1)ドトリアコンタメチレン(1)-2-アセチル-sn-グリセロ(3)ホスホコリンも合成し、安定な膜になることを示した。7)大環状リピドのペクシルの外側あるいは内側をpH7.8に反対側をpH3.2に保つことにより、外膜、内膜それぞれををホスホリパーゼA^2で選択的に分解が出来、片側からなるなお安定な膜が得られることを示した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Kiyoshi YAMAUCHI.IKUO YAMAMOTO.Masayoshi KINOSHITA: J.Chem.Soc.Chem.Commun. 445-446 (1988)
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[Publications] Norio KUNIEDA.Yoshinobu DEGUGHI.Masayoshi KINOSHITA: Chemistry Express. 3. 117-120 (1988)
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[Publications] Kiyoshi YAMAUCHI.Toshihito HOSOKAWA.Masayoshi KINOSHITA: J.Chem.Soc.Perkin Trans.I. 13-15 (1989)