1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61470162
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
内藤 奎爾 名大, 工学部, 教授 (70022994)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松井 恒雄 名古屋大学, 工学部, 助手 (90135319)
辻 利秀 名古屋大学, 工学部, 助教授 (60023305)
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Keywords | 改良核燃料 / 高温熱容量 / 酸素ポテンシャル / 電気伝導率 / 直接加熱パルス型熱量計 |
Research Abstract |
1.高燃焼度化をめざし、U【O_2】に【Gd_2】【O_3】,【Nb_2】【O_5】,Ti【O_2】,【Cr_2】【O_3】,【La_2】【O_3】など添加した核燃料試料を作成し、試料の各種温度、雰囲気での熱力学的安定性について検討した。その結果、【Cr_2】【O_3】や【La_2】【O_3】のような低原子価化合物をU【O_2】に添加した場合、電気伝導率や酸素ポテンシャルは増加するが、逆に【Nb_2】【O_5】のような高原子価化合物を添加した時には、それらの値は減少することが明らかとなった。これは添加物が、電子や正孔のドナーとして働らき、母体のウランイオンの酸化状態を変化させるためである。 2.従来の直接加熱パルス型熱量計で、シールドの二重化、試料の温度計測のPt/PtRh熱電対から放射温度計への変更、ヒーターの容量増加などの改良を加え、高温化、高精度化を目指した。パイロメーターで、黒鉛の熱容量を測定した結果、従来の測定限界の1300Kを越える1630Kまでの測定が可能となり、その時の精度は約3%であった。より高温化のためには、ヒーターや試料指示棒の材料変更、シールド温度測定法などについて考慮する必要性があり、現在、材料の選定、シールドの温度測定用にパイロメーターの使用など検討中である。また、データ取り込み及びデータ処理を容易にするため、測定系のオンライン化と熱容量計算用のプログラムを完成した。 3.直接加熱パルス型熱量計を用い、U【O_(2.004)】,【U_(0.956)】【Gd_(0.044)】【O_(2.000)】,【U_(0.927)】【Gd_(0.073)】【O_(1.998)】,【U_(0.899)】【Gd_(0.101)】【O_(2.001)】,【U_(0.858)】【Gd_(0.142)】【O_(1.998)】試料の高温熱容量を310〜1500Kの温度域で測定した。その結果、すべての試料が高温で過剰熱容量を有し、その値はガドリニウム含有量の増大と共に増大するという改良核燃料設計上重要な知見を得た。ガドリニウムの添加量増大と共に過剰熱容量が増大する原因究明のため、電気伝導率測定など他の測定手段を検討中である。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] H.Inaba: J.Nucl.Mat.137. 176-178 (1986)
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[Publications] T.Matsui: J.Nucl.Mat.137. 212-216 (1986)
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[Publications] T.Matsui: J.Nucl.Mat.138. 19-26 (1986)
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[Publications] T.Matsui: J.Less Common Met.121. 279-283 (1986)