1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61480005
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川那部 浩哉 京都大学, 理学部, 教授 (60025286)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
重定 南奈子 京都大学, 理学部, 助手 (70025443)
村上 興正 京都大学, 理学部, 助手 (30025415)
滝 明夫 京都大学, 理学部, 助手 (30025340)
安部 琢哉 京都大学, 理学部, 助教授 (00045030)
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Keywords | 動物社会 / 社会関係 / 社会構造 / 種内関係 / 種間関係 / 種間社会 / 競争 / 協同 |
Research Abstract |
カラ類混群はエナガ群を中心に、シジュウカラ等が随時参加したものであり、エナガの構成員は一応固定であるが、時折り2羽単位のエナガ群を離れることがあった。これらのエナガはシジュウカラ等の群(混群)に合流し先導的でなく追従的に行動していた。 林床性7種のアリのうち中型の1種は巣城を排他的に利用し、大型の1種の巣城には小型3種が共存し得た。排他的大型種が巣城を移動させるとその後には中型2種がすみやかに移住して来た。中小型4種は混在し特に排他的な傾向は示さなかった。 岩礁性潮間帯に生息する藻類食のヨメガカサガイとキクノハナガイは、幼貝が共にイソガワラを専食する点で競争関係にあり、キクノハナガイ成貝がアオノリを専食し、その後にイソガワラが繁茂しうることでイソガワラ帯の拡大、2種幼貝の共存が可能となっている。しかもキクノハナガイ成貝には帰化性の強い定住型個体と社会的劣位の移動型個体があり、この移動型個体がアオノリ食害域を拡大する大きな力となっていた。 カワスズメ科魚魚については5種の混群による摂餌と2種によるナワバリ共同防衛を調べた。5種のうち2種が主体となった混群が他の3種の行動域に進行すると、これら3種はこの混群に加わり行動域から出ると離脱し、いずれの種も群加入時の方が単独時よりも採餌頻度が高まっていた。底質着生卵を隣接して共同防衛する2種については、一方の親魚を除去して他方の親魚の捕食者撃退頻度が高まることを確認した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] KAWANABE,Hiroya: Physiology and Eiology Japan. 24. S75-80 (1987)
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[Publications] Andrew ROSSITER: Physiology and Ecology Japan. 25. 39-42 (1988)
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[Publications] 竹門康弘: 日本の水生昆虫. 29-41 (1989)
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[Publications] Andrew ROSSITER: 日本の水生昆虫. 130-140 (1989)
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[Publications] KAWANABE,Hiroya: (1988)