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1986 Fiscal Year Annual Research Report

光による葉緑体チラコイド失活の分子機構

Research Project

Project/Area Number 61480011
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

浅田 浩二  京大, 食糧科学研究所, 教授 (50027182)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 高橋 正昭  京都大学, 食糧科学研究所, 助手 (30027198)
Keywords活性酸素 / 光合成 / テラコイド膜 / 光障害 / 光化学系【II】反応中心
Research Abstract

光による葉緑体チラコイド失活の分子機構は以下のようなものである。
1.葉緑体は正常な光合成中も、常に一定の速度で活性酸素を生成している。それは膜脂質内に次第に蓄積するが多量になる前に何等かの反応により除かれ一定値以上には増加しない。この活性酸素量の変化は活性酸素の不活性化に際して放出される微弱発光を検出して初めて明らかにしたものである。
2.活性酸素の生成は【CO_2】固定を活発に行なっている葉緑体をさして強い光に曝さなくても起きることを明らかにした。これは活性酸素が光合成に必要な反応の産物として止むを得ず生成することを示唆する。
3.光により生成した活性酸素により葉緑体タンパク質の変性機構をモデル実験により再現した。放射線で生成させたラジカルによる間接作用でテラコイドのチトクロームfを変性させると分子の開裂による放射線失活よりもより敏感にラジカルによりタンパク質表面が変質することをチトクロームfの抗体との反応性が弱くなることで明らかにした。この現象は光による光化学系【II】反応中心のタンパク質が変性していく様子とよく一致している。即ちそのタンパク質もテラコイド膜内で活性酸素等によりアタックされタンパク質表面が修飾を受け、その結果活性の維持に必要なタンパク質間相互作用ができなくなると推察した。
4.3の結果を他のテラコイド膜タンパク質でも確認するため、光化学系【II】反応中心にある光障害を最も受けやすいタンパク質の単離を試み、変性条件でのゲルロ過と酵素処理によりはじめて成功した。このタンパク質に対する抗体を作製し、3の実験を行なった結果、やはりタンパク質表面の構造がラジカルのアタックにより変化することを明らかにした。

  • Research Products

    (4 results)

All Other

All Publications (4 results)

  • [Publications] Yoshiyuki Nakano: Plant and Cell Physiology. 28. 131-140 (1987)

  • [Publications] Masaaki Takahashi: Plant and Cell Physiology. 28. (1987)

  • [Publications] Masaaki Takahashi: Archives of Biochemistry and Biophysics.

  • [Publications] Kozi Asada: "Production and scavenging of active oxygen in photosysnthesis." Elsevior, (1987)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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