1987 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61480060
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
北村 昌美 山形大学, 農学部, 教授 (90007055)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 教夫 山形大学, 農学部, 助教授 (70179505)
|
Keywords | ブナノキ二次林 / 林分構造 / 樹冠投影図 / 林木の競合 / 樹幹解析 / 林分の保育 |
Research Abstract |
1.研究林分の新設 秋田県雄勝郡皆瀬村所在の同村有林内に面積1ha弱の研究林分を設定(林分IV). 同林分は林齢約60年のブナノキ二次林である. 次に山形大学演習林2林班い小班全体を調査対象林分とし, 概況調査の後明年度における研究林分新設計画を立案した. 2.研究林分の測定 (1) 林分I,IIについては前年度伐倒した資料木の樹幹解析(プロットAより60本,プロットBより56本). (2) 林分IIIについては樹冠投影図作成のための現地測定と図化(一部). (3) 林分IVについては全立木の胸高直径測定. その一部については立木位置図と樹冠投影図を作成. 3.既往の調査資料の収集と解析 4.得られた知見 (1) 地上写真利用の林冠構造測定方法を明らかにした. その一つは樹冠投影図作成方法,他は樹冠表面積測定方法である. (2) 上記の方法を用いてブナノキ原生林と二次林の林冠構造を比較し,次の知見を得た. (1)樹冠投影面積は胸高断面積と共に増大するが,原生林は二次林に比べてはるかに変動が大きい. (2)ブナノキの前更作業における予備伐ないし下種伐は,樹冠の結実可能表面積を増大させる. (3)二次林の保育も林冠構造のコントロールという視点から再検討すべきである. (3) ブナノキの生長阻害木とされているリョウブとマルバマンサクの生態的特性を明らかにした. (1)生長の初期には,ブナノキよりも両樹種の樹高生長は速い. (2)両樹種は群生してブナノキの生長を阻害するが,樹高4〜5mで生長が衰える.
|
-
[Publications] 高橋教夫: 第98回日本林学会大会発表論文集. 143-144 (1987)
-
[Publications] 保坂良悦: 日本林学会東北支部会誌. 39. 14-15 (1987)
-
[Publications] 小関秀章: 日本林学会東北支部会誌. 39. 33-35 (1987)
-
[Publications] 高橋教夫: 第99回日本林学会大会発表論文集. (1988)
-
[Publications] 小関秀章: 第99回日本林学会大会発表論文集. (1988)