1986 Fiscal Year Annual Research Report
Rh式血液型抗原支配のDNAおよびRNAの解析と法医学的応用
Project/Area Number |
61480176
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
福島 弘文 信大, 医学部, 助教授 (70135218)
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Keywords | クローニング / DNA解析 / mRNA / Rh抗原 / Lh抗原 / LW抗原 / RIA |
Research Abstract |
RIR1,RIR2赤血球から膜を大量に分離し、DOCあるいはトリトン×-100て可溶化したところ、Rh抗原、特にD抗原活性は著しく低下したため、アフィニィティカラムによる分離精製は今のところ十分ではないが新しいカラムの作製によりRh抗原(D,C,E,C,e,LW)のいずれかは分離可能と考えられる。Rh抗原に関与したmRNAを分離するためにヒト由来の白血病細胞K567を用いてRh抗原の有無を検討した。この細胞にheminを添加することにより細胞が分化し色々な血液型が発見してくる。従って凝集反応とRIA法によって血液型抗原を検討したところRh抗原についてはまったくみとめられなかった。更に、SPI-802系細胞でも、heminを添加し同様にRh抗原を測定したが、みとめられなかった。現在はLW抗原を持つヒト・リンパ球のDNAライブラリーからLW遺伝子の解析と、さらにサルのリンパ球LW抗原の分析のため脾臓からのmRNAの分離を試みている。ファージプラックの同定に酵素抗体法が使われているが、【^(125)I】-protein AによるRIA法を明らかにした。これはProtein AとIgGのFc部分とが結合することにもとずいており、一次抗体として抗A、抗B、抗Rh、さらに抗【Fy^a】,抗【Fy^b】,抗【Jk^a】,抗【Jk^b】,抗K血清などを使用し、次いで【^(125)I】-protein Aを結合させ、そのカウントを測定するものである。培養細胞のK567やSPI-802系細胞でも同様な測定方法でRh抗原を検討したが、上記に述べたようにその抗原活性は認められなかった。しかしながら【^(125)I】-Protein Aを利用したRIA法はウエスタンブロッティングによる抗原検出や、ファージプラッグの同定に重要であり、今後のクローニングのために必要である。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Hirofumi Fukushima: Jpn J Legal Med. 40. 101-104 (1986)
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[Publications] Hirofumi Fukushima: Jpn J Legal Med. 40. 366-369 (1986)
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[Publications] 福島弘文: 法医学の実際と研究. 29. 29-31 (1986)
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[Publications] Hirofumi Fukushima: Int J.Biochem. 18. 1147-1149 (1986)
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[Publications] Hirofumi Fukushima: Comp Biochem Physiol.