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1986 Fiscal Year Annual Research Report

電子スピンによる胃癌光化学療法の作用機序に関する研究

Research Project

Project/Area Number 61480189
Research InstitutionYamaguchi University

Principal Investigator

岡崎 幸紀  山口大, 医学部, 助教授 (40035241)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 嶋田 正勝  山口大学, 医学部附属病院, 医員
多田 正弘  山口大学, 医学部, 助手 (90179705)
Keywordsヘマトポルフィリン誘導体 / 電子スピン共鳴法 / アルゴンレーザー / 色素レーザー / 【R_2】.【NO_2】ラジカル / 実験小動物用内視鏡 / 電子スコープ
Research Abstract

ウィスター系雄性ラットにヘマトポルフィリン誘導体(HpD)の50mg/kgを腹腔内に投与し、12,24,36,48時間に開腹し、胃切開を行い、胃粘膜にアルゴンレーザー500mWを20分間照射した。照射後、胃組織を採取し、液体窒素にて凍結後、電子スピン共鳴法(ESR)の手法にもとづいたESRスペクトロメーターでESR信号を測定した。コントロールとしたレーザー照射前の胃組織では、特異的な信号は認められなかったが、レーザー照射後12時間と24時間では信号の強度が高まり、36時間、48時間となるにつれ徐々に低下した。この信号の発生機序は、これまでの研究から、ポルフィリン骨格がレーザー照射による酸化現象により切断され、【R_2】N【O_2】ラジカルが発生するためと考えている。ついで色素レーザーによる照射の検討も行ったが、ほぼ同様の結果であった。レーザーの照射条件、HpDの投与条件、ESRの測定条件についても各種の検討を行い、実験癌、臨床例の測定の条件を整えた。ラット胃の発癌状態および内視鏡下の組織採取について、実験小動物用の内視鏡についての検討を行った。当初、観察による診断のみを考えていたが、組織採取も必要と考え、一部を改良した。しかし、人の内視鏡検査に比較し、高度の技術を必要とすることがわかった。現在、作成中のラットの実験胃癌に対し、内視鏡により確実な診断を行い、ESRの測定を有効に行うよう努力している。臨床においては、癌診断の確実性、レーザー照射の状況把握、生検組織部位の確認等を容易にするため、電子スコープの応用を考え、VTR録画を試みている。レーザーによる眼の損傷を考える必要がなく、モニターで照射状況が明確に確認され、また、再現できる。今回の研究の最大の問題点は、HpDがアメリカFADの輸出禁止によりきわめて入手が困難であったことである。わが国における早急な開発が望まれる。

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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