1987 Fiscal Year Annual Research Report
未知の気道拡張性神経活性物質の検出および同定.合成に関する研究
Project/Area Number |
61480193
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
井上 洋西 東北大学, 医学部附属病院第一内科, 助手 (40133962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
飛田 渉 東北大学, 医学部附属病院第一内科, 助手 (10142944)
無江 季次 東北大学, 医学部附属病院第一内科, 講師 (40004882)
水柿 通直 東北大学, 医学部附属病院薬剤部, 教授 (60004595)
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Keywords | 非アドレナリン作動性抑制神経 / Cー線継続末 / カプサイシン / 刺激受容体 / 即時裂アレルギー反応 / VIP |
Research Abstract |
1.ネコにおいて左右肺を別々に換気し, 一方の肺をTyrode液で満し,迷走神紀を頚部にて電気刺激を行うと,気管支振張性の物質が得られるが, 摘出気管支平清筋,胃底部手清筋,回 腸 の下清筋(いずれもモルモット)の反応からみて,VIP(Vasoactive Intestinal Polypeptide)とは異なった変化を示した. 2.非アドレナリン作動性抑制神経は,上部気管支を物理的に刺激することにより反射性に興奮することが知られていたが,これは気管支のCー線維経末が刺激を受けたためと考えられた. 3.健常者においても,カプサイシンを吸入させると,アトロピンの存在下では, 非アドレナリン作動性抑制神経が刺激され,反射性に気管支拡張を生じることが認められた. 4.非アドレナリン作動性抑制神経の知覚受容体は,Cー線維受容体ばかりでなく,刺激受容体もその役用を有していることが解明された. 5.非アドレナリン作動性抑制神経は,即時裂アレルギー反応による気道収縮を抑制するのみならず, 抗原抗体相応時のヒスタシン遊〓ヒ抑制することが示された.このことは,非アドレナリン作動性抑制神経が,肺内の炎症の制御にまでかかわっていることを示唆している.
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[Publications] M.Ichinose;H.Inoue;M.Miura;T.Takishima: Am.Rev.Respir.Dis.(1988)
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[Publications] M.Ichinose;H.Inoue;N.Yafuso;H.Nogami;T.Takashima.: J.Appl.Physiol.63. 923-929 (1987)
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[Publications] H.Inoue;M.Ichinose;M.Miura;U.Katsumata;T.Takashima.: Am.Rev.Respir.Dis.
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[Publications] H.Inoue;M.Miura;M.Ichinose;K.Kimura;U.Katsumata;T.Takashima.: J.Clin.Invest.
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[Publications] H.Inoue: Current Insights in Allergy.(1988)
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[Publications] 飯島秀弥;井上洋西;滝島〓: Annual Reuiew 呼吸器. 2 1983. (34-44)
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[Publications] 井上洋西: "目でみる気道過敏性" メディカル・トリビューン社, 41 (1988)