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1986 Fiscal Year Annual Research Report

培養細胞を用いた高血圧自然発症ラットの動脈平滑筋の特徴に関する研究

Research Project

Project/Area Number 61480211
Research InstitutionWakayama Medical University

Principal Investigator

西尾 一郎  和歌山県医大, 医学部, 助教授 (40089165)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 口井 正人  和歌山県立医科大学, 医学部循環器内科, 講師 (90073684)
増山 善明  和歌山県立医科大学, 医学部循環器内科, 教授 (30089164)
Keywords高血圧自然発症ラット(SHR) / 大動脈平滑筋培養細胞 / 核酸合成 / 蛋白合成 / グリコサミノグリカン(GAG)合成 / 重力負荷 / ノルアドレナリン
Research Abstract

高血圧の成因における血管壁肥厚の意義を検討する目的で、高血圧自然発症ラット(SHR)の胸部大動脈中膜平滑筋培養細胞を用い、〔【^3H】〕チミジンの取り込みにより核酸合成を、〔【^(14)C】〕ロイシンのとり込みにより蛋白合成を、また〔【^3H】〕グルコサミン取り込みによりグリコサミノグリカン(GAG)合成を、ウイスター京都ラット(WKY)を対照として観察した。細胞の倍加時間はSHRで30時間、WKYで72時間であり、SHRでの増殖は有意に促進していた。形態的には両者に著明な差異は認められなかった。高血圧に関する因子として、血管壁に及ぼす圧のシミュレーションとして遠心力による重力負荷と交感神経因子の影響としてノルアドレナリン(NA)負荷を行なった。結果を要約すると、(1)重力負荷の影響:8Gの重力負荷により、SHR,WKY由来の細胞はいずれも核酸合成に有意な変化を示さなかった。蛋白合成は両群でともに低下したが、その減少の程度はSHRの方がより軽度であった。GAG合成は両群でいずれも増大し、増大の程度は両群間に差がなかった。(2)ノルアドレナリンの影響:NA添加により核酸合成は軽度減少し、β遮断薬の前処置で無処置のレベルにもどった。蛋白合成はNAによりやゝ減少し、α遮断薬前処理でさらに抑制、β遮断薬前処理でもとのレベルにもどった。NEによりGAG産生は増大し、β遮断薬前処理でもとのレベルにもどった。SHRはWKYに比し増大の程度がより大きく、分画別にみるとsulfated GAGの増大がより顕著であった。以上より、培養動脈平滑筋細胞は、重力負荷や交感神経伝達物質受容体刺激により代謝面で各種の影響をうけるが、SHR由来の細胞はWKYのそれに比し、圧負荷による蛋白合成の抑制の程度が軽度でGAG産生の増大が顕著であり、NAに対するGAG合成の増大についてもWKYより大きかった。上記の変化は、SHRの高血圧の成因に一部関与する可能性がある。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] 西尾一郎: 脈管学. 26. 375-380 (1986)

  • [Publications] 浜田昌範: 動脈硬化.

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Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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