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1986 Fiscal Year Annual Research Report

造血器腫瘍の遺伝子レベルでの解析

Research Project

Project/Area Number 61480260
Research InstitutionKumamoto University

Principal Investigator

高月 清  熊本大, 医学部, 教授 (80026830)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 真田 功  熊本大学, 医学部附付病院, 助手 (20154122)
麻生 範雄  熊本大学, 医学部, 助手 (50175171)
服部 俊夫  熊本大学, 医学部, 講師 (30172935)
河野 文夫  熊本大学, 医学部, 講師 (20117344)
Keywords白血病 / リンパ腫 / 免疫グロブリン遺伝子 / T細胞受容体遺伝子
Research Abstract

免疫グロブリン(Ig)およびT細胞受容体(TCR)遺伝子再構成の有無による遺伝子形質とモノクローナル抗体を用いた表面形質の比較検討を造血器腫瘍全般に互って行なった。両者は完全に一致することから、リンパ系腫瘍細胞の細胞系列と単クローン性の決定に遺伝子解析が有用であることを確認した。さらに表面形質から細胞系列を決定し得ない症例における遺伝子解析の有用性を悪性リンパ腫28例のリンパ節細胞を用いて検討した。8例は表面形質からB細胞性、6例はT細胞性で、それぞれIg、TCRβ鎖(Tβ)遺伝子再構成を認めた。細胞系列を表面形質から決定し得なかった14例中8例にIg、9例にTCR遺伝子再構成を認めた。すなわち全例で単クローン性を証明し、3例は両遺伝子形質であったが、残る11例は遺伝子解析から細胞系列を決定し得た。このように遺伝子解析は感度が高く、治療効果の判定や再発の早期診断にも応用可能と考える。一方、第二のTCRとされるγ鎖(Tγ)遺伝子とリンパ球の分化段階との関係を解析するために、また細胞系列や単クローン性の決定に有用であるか否かを知るために造血器腫瘍細胞102例のTγ遺伝子再構成を検索した。T細胞性48例中43例にTγ遺伝子再構成を認め、うち1例はTγのみ、残る5例はTβのみ再構成し、遺伝子レベルのサブグループの存在が示唆された。末熟B細胞性21例中14例にもTγ遺伝子再構成を認め成熟B細胞および骨髄細胞性腫瘍では再構成を認めなかった。このようにTγ遺伝子再構成はリンパ系に限られるが、T細胞に必須ではなく、特異的でもないことを明らかにした。さらにTγ遺伝子はB細胞、T細胞への分化の方向づけ、すなわちIg重鎖やTβ遺伝子再構成の前の段階で高率に再構成し、リンパ球の分化に重要な役割を果たしていることが示唆された。現在、造血器腫瘍細胞のIg、TCR、癌遺伝子のmRNAを検討し、血球分化や発癌との関係を解析中である。

  • Research Products

    (2 results)

All Other

All Publications (2 results)

  • [Publications] Norio Asou,: Leukemia.

  • [Publications] Norio Asou,: Blood. 69. (1987)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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