1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61480273
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Research Institution | Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
桜井 健司 慈恵医大, 医学部, 教授 (00147315)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川島 紀文 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (50177680)
雨宮 厚 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (90167966)
赤羽 紀武 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (60056728)
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Keywords | 末梢循環 / シミュレーション / 動脈不全症 / 血管弾性 / 血管抵抗 |
Research Abstract |
四肢の動脈塞栓あるいは動脈硬化性閉塞、狭窄は増えつつある疾患である。このような循環障害を起こした患者の診療では病態を正確かつ客観的に把握し、治療法を選択する必要がある。 幸い最近では電子式計測機器が発達したため、末梢循環に主に影響している血流量、血圧、血管弾性、血管抵抗などのパラメータをほぼ正確に推測し、コンピュータ・シミュレーションできるようになった。 本研究はシミュレーション結果と臨床所見とを対比させながら四肢末梢循環の病態把握、および手術適応の有無、各種治療法の客観的評価を目的としたものである。 1.研究の進展状況および実績 a)シミュレーション・プログラムの開発:電気的等価回路でシミュレーションする解析プログラムをほぼ完成した。 血圧と電圧、血管抵抗と動脈抵抗、などと対比させることにより病変による影響を計算し、波形として描出できるようになった。 b)末梢循環パラメータの測定およびデータレコーダへの記録: 現在アドミツタンスプレチスモグラフ、超音波ドップラー流速計、超音波定量的血流量測定装置などを用いて四肢各部位における血圧、血流量などを同時測定して、それらをデータレコーダに記録した。 臨床的データが収集可能な症例は年間15例であった。 2.これからの研究の展開 末梢循環シミュレーションのための信頼できる主要パラメータが得られるよう引き続き習熟すると同時に、シミュレーションし、その結果を手術所見、患肢および健側肢の身体的所見、X線血管造影写真などと比較する。 そして臨床的所見との相関性および治療方針を客観的に決定する上での有用性を検討する。
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