1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61480299
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
小柳 仁 東京女医大, 医学部, 教授 (90138884)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江石 清行 東京女子医科大学, 循環器外科学, 助手 (20167290)
北村 昌也 東京女子医科大学, 循環器外科学, 助手 (90183300)
今村 栄三郎 東京女子医科大学, 循環器外科学, 講師 (10075301)
遠藤 真弘 東京女子医科大学, 循環器外科学, 助教授 (20075302)
橋本 明政 東京女子医科大学, 循環器外科学, 教授 (90075185)
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Keywords | 圧客積曲線 / 収縮形態の変化 / 同所性心移殖 / 異所性心移殖 / 電気生理学的検討 / 病理組織学的検討 / 有効不応期 / 細胞浸潤 |
Research Abstract |
<同所性心移殖前後における圧客積曲線の変化> 同一の移殖心が、2つの全く異った循環系の中で生じる、収縮形態の変化に関する報告は少ない。本研究の目的は、移殖前後の左客積曲線、およびその曲線の、各種inotropic drugsに対する反応を調べ、収縮形態の変化を明らかとすることである。 雑種成犬を用い同所性同種心移殖を、正中切開,人工心肺下に施行した。移殖の前後にミラー社製カテ先圧トランスジュウサーおよびM-mode echoより圧客積曲線を求めた。この際、塩化カルシウム(0.5ml/kg),プロタノール(0.0004mg/kg)の負荷を行い、圧客積曲線の変化を調べた。これらの結果より、収縮形態の変化について解析し、報告する。 <イヌ異所性移殖心の電気性理学的および病理組織学的検討> 雑種犬を用い、計12例の後腹膜腔内異新性心移殖を行い、右房・His束近傍・右室に心内膜電極を装着した。免疫抑制剤として、CyolosporineとPrednisoloreを投与し、移殖後の観察期間は8〜23(平均12,3)月であった。房室伝導系の有効不応期は10例中6例で120±25msecから192±35msecへ延長し、心室の有効不応期は7例中4例で153±36msecから123±17msecと短縮した。病理組織では12例中8例で刺激伝導系および心室中隔郎で単核細胞浸潤そ認め、細胞浸潤のみられなかった4例では房室伝導系の有効不応期は変化しなかった。以上の結果から刺激伝導系における細胞浸潤に対する房室伝導系の有効不応期の延長のSersitivityは有長であり、移殖心の電気生理学的モンタリングの引能性が示唆された。
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