1986 Fiscal Year Annual Research Report
clonogenic assayによる化学発癌機序の解明とプロモーターの短期検索
Project/Area Number |
61480340
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
吉田 修 京大, 医学部, 教授 (70025584)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西尾 恭規 , 医学部泌尿器科, 助手 (50180584)
宮川 美栄子 , 医学部泌尿器科, 講師 (10127144)
岡田 謙一郎 , 医学部泌尿器科, 助教授 (60026838)
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Keywords | clonogenic assay / 化学発癌 / プロモーター |
Research Abstract |
1.ラットBBN膀胱化学発癌モデルにおいて、発癌の各時期で得られた細胞について二層軟寒天培地におけるコロニー形成能を調べ、腫瘍発生以前にコロニー形成細胞が出現することを明らかにした。 2.さらにBBN投与量(期間)とコロニー形成の関係について検討し、コロニー形成数は発癌剤(BBN)の投与量に依存して増加することを認めた。 3.以上の結果にもとづき、ラットにイニシエーターとして短期間のBBNを投与したのち、サッカリン,トリプトファン,ロイシン,イソロイシンなどの物質を投与し、ラット膀胱のコロニー形成につき検討した。その結果、サッカリン,D-トリプトファン,L-ロイシン,DL-ロイシン,L-イソロイシン,DL-イソロイシン投与群において有意のコロニー形成数の増加を認め、コロニー形成数はプロモーター活性を反映することが示された。 4.以上より、二層軟寒天培地でのコロニー形成を指標とする本実験系は、短期in vivo、プロモーター検出系として有用と考えられた。 5.今後の課題として、上記プロモーター検出系を用いた未知のプロモーターの検出および、抗プロモーターの検出系としての応用について検討するとともに、放射性同位元素を用いた評価方法につき検討し、さらに簡便、短縮化されたプロモーター検出系の確立を目標とする。
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