1986 Fiscal Year Annual Research Report
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61480343
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
斉藤 泰 長崎大, 医学部, 教授 (70039832)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
清原 龍夫 長崎大学, 医学部, 助手 (60161600)
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Keywords | BRMの作用機序 / 癌免疫療法 / 薬剤選択法 / NK活性 / Triggering / BRMキラー |
Research Abstract |
α-インターフェロン、γ-インターフェロン、ピシバニール、LC9018,クレスチン等の癌免疫賦活剤が単独でヒトNK細胞膜のリン脂質のメチル化をtriggerする事を見出した。これはBiological Response Modifierの新しい作用機序である。(論文投稿予定)次にマウス及びヒトNK活性の単糖類による阻害(Stutmann現象)機構を解析したところ、25mMないし50mMといった高濃度のローマンノース、20KE/ml,2KE/mlの高濃度のピシバニールは、それぞれ順にマウスNK活性を60%、ヒトNK活性を100%、ヒトNK活性を20〜40%阻害した。この時、NK細胞と標的腫瘍のbindingは変わらず、NK細胞膜のリン脂質のメチル化反応でアッセイされるTriggering現象のみ阻害されていた。一方、NK細胞が標的腫瘍細胞を障害する時、NK細胞と標的腫瘍細胞の両者の間には、結合(binding)とTriggeringの双方のプロセスが起こる必要がある事を我々は見出し発表している。(Cellular Imnunology;press)この両者がNKの標的認識の特異性を決定しているのであるから、マウス及びヒトNK活性の高濃度の糖あるいはBRMによる阻害はTriggeringの阻害によると考えられた。(Proc.of the New York A cad.science;in press本研究途上でBCG及びインターフェロンα投与患者末梢血リンパ球に18時間頃より活性の出現する新しいタイプのキラー細胞の存在を示唆する結果を得た。62年度はNK活性、NK Triggering活性及びこの新しいタイプのキラー活性を用いて癌免疫賦活剤の至適濃度を各患者個人レベルで解析したい。
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[Publications] T.KIYOHARA,: Journal of Immunopharmacology.
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[Publications] T.KIYOHARA,: Celluar Immunology.
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[Publications] T.KIYOHARA.: Proc.New York Acad.Sci.