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1986 Fiscal Year Annual Research Report

新型起炎症性生体内因子(PAF)による歯髄の炎症感受性亢進作用に関する研究

Research Project

Project/Area Number 61480382
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

小倉 保己  東北大, 歯学部, 教授 (60091667)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 三条 大助  東北大学, 歯学部, 教授 (70013943)
平藤 雅彦  東北大学, 歯学部, 助手 (20142987)
KeywordsPAF / オータコイド / 毛細血管透過性 / 歯髄炎 / 神経性炎症 / 筋弛緩薬
Research Abstract

われわれは、既に歯髄の起炎症性アミンの動態につき検索してきた。その結果、これらアミン、とくに炎症の引金役を果すヒスタミン(H)は、炎症の急性期後半より著しい増量をきたすことが明らかにされた。それ故、炎症を始動させるための役割をもった新しい型の生体内に起因する因子(物質)の追求とその因子と既知起炎症性物質との相互関係を明らかにすることが本研究の主目的である。これに従って、以下のことが実施された。(1)歯髄の血管モデルとしてウサギ大動脈標本が用いられた。ノルエピネフリン(Nep)の収縮作用は、PAF前処置により、濃度作用曲線は左方に移動した。しかしHやブラジキニンなどではこのような作用は認められなかった。またモルモット摘出腸管標本においては、PAFはNepの弛緩作用、HやBKの収縮作用に特記すべき影響を与えなかった。この結果は、PAFの作用点が血管内皮に限局していること、およびNepのレセプターが内皮よりより内部の筋層にあることを物語っている。(2)神経性炎症モデルとして、片側坐骨神経を逆行性に電氣刺激して生じる神経支配下の皮膚毛細血管透過性亢進作用に対して、PAFは特に増強作用を示さなかった。また抗PAF薬CV3988にはこの神経性炎症に対する抑制作用は認められなかった。このことから神経性炎症におけるケミカルメジエーターとしてのPAFの価値は低いものと判断される。しかしPAFにHeparinを併用すると抑制が認められたことから、これは今後の課題といえる。(3)筋炎モデルとして筋肉血管系に対する作用をみる目的で、ラットの坐骨神経-腓腹筋標本(in situ)が用いられた。興味あることは、競合型筋弛緩薬ベキュロニウムの作用は、PAFの前処置によって減弱するが、後処置によっては影響されないということである。これは明らかにPAFが筋肉血管系に作用した結果であるといえる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 小倉保己: JaP.J.Pharmacology.43. 150- (1987)

URL: 

Published: 1988-11-09   Modified: 2016-04-21  

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