1988 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61480394
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
船越 正也 朝日大学, 歯学部, 教授 (10075989)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
勝川 秀夫 朝日大学, 歯学部, 助手 (00076051)
二ノ宮 裕三 朝日大学, 歯学部, 助教授 (50076048)
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Keywords | 生理活性物質 / 唾液腺 / ラット / 成長 / 味覚嗜好 / 副交換神経切除 / アンドロジェン / 唾液腺切除 |
Research Abstract |
前年度までに、ラット鼓索神経を切断すると顎下腺のアンドロジェン応答能が高まることを報告した。本年度は、このアンドロジェン応答能の亢進がアンドロジェンリセプターの誘導によるものであるかどうか、また、アセチルコリンが関与しているかどうかについて検討した。ラットの鼓索神経を片側のみ切断した後、顎下腺の細胞核内アンドロジェンリセプターを交換測定法によりアッセイした。切断側のアンドロジェン結合部位の推定値は、雌雄とも対照側の約10分の1に減少していた。従って、切断側のアンドロジェン応答能の亢進はアンドロジェンリセプターの誘導に起因するものでなく、別のメカニズムによるものと推測された。アセチルコリン連続投与で、切断側のアンドロジェン応答亢進を抑制できなかった。また、無処置動物にアトロビンを慢性投与しても、切断側でみられるようなアンドロジェン応答の高まりは認められなかった。この結果から、神経切断によってもたらされるアンドロジェン応答能の亢進にはアセチルコリンは関与してないものと思われる。昨年度までに、ラット舌下腺を切除すると0.1M食塩溶液に対する嗜好の消失することを報告した。本年度は、これらの動物の味覚神経応答を電気生理学的手法により調べた。0.1M食塩、0.5Mショ糖、0.01M塩酸および0.02M塩酸キニーネに対する相対応答値は舌下腺切除群、顎下腺切除群ならびに無処置対照群で差が認められなかった。しかし、アミロライド舌処理による食塩溶液に対する味神経応答の抑制効果は舌下腺切除群は他の二群に比較して有意に大きいことが分かった。これらの結果は、アミロライド感受性Na受容メカニズムの介する味情報は食塩に対する忌避の発現に強く関与していることを示唆している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Y.Ninomiya;M.Funakoshi: Brain Research. 451. 319-325 (1988)
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[Publications] Y.Ninomiya;M.Funakoshi: Comparative Biocheistry and Physiology. 92A. 185-188 (1989)
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[Publications] Y.Ninomiya;H.Katsukawa;M.Funakoshi: Comparative Biochemistry and physiology.
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[Publications] H.Katsukawa;Y.Ninomiya;M.Funakoshi: Comparative Biochemistry and Physiology.
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[Publications] H.Katsukawa;Y.Ninomiya and M.Funakoshi.: Journal of Dental Reseach.