1988 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝性高脂血症ウサギWHHLの心筋梗塞好発系の育成に関する研究
Project/Area Number |
61480436
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
渡辺 嘉雄 神戸大学, 医学部, 助教授 (00031401)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 隆 神戸大学, 医学部, 助手 (30135793)
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Keywords | WHHL rabbit / 選抜交配 / 冠状動脈の狭窄病変 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
本年度のMI系の生産数は93匹であり、Non MI系の74匹と合せたWHHLの生産数は167匹であった。このうちの剖検したWHHLは、MI系41匹(F_1、8匹、F_2、8匹、F_3、17匹、F_4、8匹)とNon MI系25匹の合計66匹であった。現在までのMI系における冠状動脈の病変の発生状況を世代別に調べてみると、 (1)狭窄病変の拡大状況は、F_1では66.2%であったがF_4では78.0%となり、Non MI系の約56%と比較して病変面積の拡大は顕著であった。 (2)75%以上の狭窄病変の発生率はF_1では約41%であったがF_4では75%となり、Non MI系の約26%と比較して有意に高い発生率となった。 (3)心筋硬塞の発生率はF_1では約15%であったが、F_3では約26%、F_4では25%となり、Non MI系の約13%の約2倍の発生率となった。 以上の世代別の冠状動脈の病変の発生状況と心筋硬塞の発生状況を、家系図にプロットして検討した。現在継代している7家系のうち、とくに冠状動脈の狭窄病変あるいは心筋硬塞の発生が局在した家系は認められなかった。しかし病変が多発する家系が3家系認められた。そこで封鎖集団を作るために、その3家系の中から、さらに多発する4つのlineをpick-upした。今後この4つのline間の交配によってさらに冠状動脈の狭窄病変の拡大に関与する遺伝子、あるいは心筋硬塞の発生に関与する遺伝子が固定されることを期待している。
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Research Products
(2 results)