カラー画像情報に基づく非定常流動現象の定時間計測に関する研究

1986 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 61490023
• Research Institution: Kobe University
• Principal Investigator: 高森 年 神戸大, 工学部, 教授 (10031098)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 山崎 義治 神戸大学, 工学部, 教務職員 (90174648) ; 田所 諭 神戸大学, 工学部, 助手 (40171730) ; 木村 一郎 神戸大学, 工学部, 助教授 (60031134)
• Keywords: カラー画像計測 / 非定常流 / 相互相関法 / 流れの可視化 / 速度ベクトル分布 / 圧力分布 / 乱れ強さ分布

Research Abstract

今年度はまず流れ場の速度ベクトルおよび乱れ強さを画像計測することを目的として、特に次の2点について検討を試みた。
1) 流れ場の速度ベクトル分布については、相互相関法を利用した画像処理システムを開発し、それを非定常流である円柱後流渦の白黒画像に適用し、この方法の有効性を確かめる。
2) 2次元水噴流を可視化対象に数種類のインクによる色素流脈法を用いて得られたカラー画像をR(赤)G(緑)B(青)に分離し、それぞれについて統計計算することにより、それらの統計量と乱れ強さなどの流体量との関連性と流れのカラー可視化画像の特徴を調べる。
以上の結果は次のように要約される。
1) 相互相関法による方法は、従来のトレーサ軌跡抽出法に比べて、トレーサ粒子の付着や重なりが問題とならないことと、相関計算だけの処理で簡単に流れ場全域の速度ベクトル分布が求められるなどの大きな利点を持ち、非定常流に対しても有効である。
2) 流れの可視化技術を工夫することにより、流れ場のカラー可視化画像から白黒画像に比べて多大の情報量を得ることが可能と推測される。
3) 濃度レベルの空間的な統計量と速度、乱れ強さなどの流体量は相関している。
以上の成果から、二つ以上の可視化法を流れに同時に適用し、それから得られるカラー可視化画像から、個々の可視化法で得られるパターンを分離することにより、当初の計画である二つ以上の流体量を同時計測することが可能であると思われる。

Research Products

• [Publications] 木村一郎: 流れの可視化. 6. 269-272 (1986)
• [Publications] 木村一郎: システムと制御. 30. 761-770 (1986)
• [Publications] I.Kimura: Proc.of The 4th Int.Symposium on Flow Visualization,Paris. B2.7. (1986)
• [Publications] 木村一郎: 計測自動制御学会論文集. 23. 101-107 (1987)
• [Publications] 木村一郎: 第4回流体計測シンポジウム資料. 49-52 (1987)