1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61510060
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
石井 巌 立大, 文学部, 教授 (60062593)
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Keywords | 動因間の交互作用 / 飢餓動因 / 渇動因 / 神経パルス活動 / 視床下部 / 動因中枢 / フリーオペラント行動 / 微小電極 |
Research Abstract |
本研究は、白ネズミ(ウィスター)を使って、行動水準と神経パルス活動の水準とでの測定実験を実施し、動因間の交互作用の行動上および神経生理上の機構の究明を目指すものである。飢餓と渇との動因の相対強度は、2バースキナー箱での石井の実験結果と、Wardenの障害箱での実験結果とは逆になっている。このスキナー箱での相対強度は、Y迷路で動因弁別学習を用いた石井の測定実験の結果と同方向になっている。障害箱でWardenの実験の追試を行なった石井の実験結果は、Wardenと同傾向になっている。行動レベルでのこれらの相反する安定した結果は、動因間の交互作用の存在の可能性を示すものと思われる。このような動因間の交互作用の機構を、中枢神経の活動のレベルでとらえるための基礎的な実験が行なわれた。結果の詳細の未整理のところが多いが、得られた成果の主なものは以下の通りである。神経活動レベルでの動因の交互作用の機構を行動との対応でとらえようとするので、まず2バースキナー箱でのフリーオペラント事態でのバー押し行動と中枢神経の対応する動因関連部位の活動とを同時並行的に測定し、その対応関係を確認することが必要となる。不動拘束事態での動因中枢の活動の測定実験は既にあるが、それはフリーオペラント事態ではないので、真の動因に対応したものであるかどうかが弱い。この対応をみるために、2バースキナー箱で飢餓動因下で餌バー押し行動の測定と並行して動因関連中枢部位の神経活動の測定を行なった。餌バー押し行動出現直前に外側視床下部野の神経パルス活動の増加の傾向がみられた。また、渇動因の下で水バー押し行動についても同様に測定を行なった。水バー押し行動出現直前に視床下部の視索上核の神経パルス活動の増加の傾向がみられた。動因よりも動きによる可能性も考えられるので、動因のないときの動きにおける神経パルス活動の対比測定も行ない、その可能性を除外した。
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Research Products
(2 results)