1986 Fiscal Year Annual Research Report
自閉症状を伴い重度精神遅滞をもつ一卵性双生児の効果的な指導内容・方法の研究
Project/Area Number |
61510138
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Research Institution | National Institute of Special Needs Education |
Principal Investigator |
石井 詩都夫 特殊研, その他, その他 (60168169)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥村 晶子 北海道教育大学, 札幌分校, 教授
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Keywords | 一卵性双生児 / 自閉症 / 重度精神発達遅滞 / 適応行動 / 不適応行動 / 相互交渉 / 行動問題 |
Research Abstract |
本研究の対象児である一卵性双生児3組6人について、これまでの指導記録、発達検査、担任との面談をもとにして資料をまとめた。特に、自閉症の状態像を明らかにし、かつ、重度の精神発達遅滞の程度を客観的に把握するため600問にわたるチエックリストを用いた。 対象児の学級内における生活状況について、兄弟が一緒に学習に参加している様子、及び別々に学習している様子を観察し、ビデオに収録した。学級内行動に関する資料は、平常の学習時における適応行動と不適応行動を可能な限り同一条件下でとらえるように学習場面を特定するよう配慮した。さらに、対象児の家庭における生活の様子と学校での学習の状況についても資料を収集した。 これまでに得た資料及び観察から、以下の事項が明らかになりつつある。 1.各対象児が兄弟と離れて学習している時の適応の状況と不適応行動の様子について、教師の働きかけの状態でどのような違いがみられるか。 2.対象児が兄弟で学習している時の状況における、2人の間にみられる相互交渉の状態とその頻度、及び教師や他児に対する働きかけとその間にどのような差異があるか。 3.各対象児の不適応行動の一つである行動問題についての解釈においては、自己刺激行動、自傷行為、学習場面からの逸脱、指示に従えない行動等により分析し、その要因を明確にしつつある。 しかし、適応行動についてみると、対象児の学級の状況(教師数、児童数自己及び他からの働きかけの頻度と働きかけ方、課題学習の種類等)により変数が異なることが多い。また、行動問題についてもコミュニケーションの機能水準とその時の課題の難易度、興味、学習環境に関する要因間の分析等は、次年度以降の課題である。
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