1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61510232
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
安藤 昭一 京大, 教養部, 教授 (70026706)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SELL David 京都大学, 教養部, 外国人教師
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Keywords | 新英語教授法理論 / L1→【L_2】transfer / 英語学習用CAIソフト / 英語教育用シラバス / 英語教育とCAI / CALLの役割 / CAIとボキャビル |
Research Abstract |
正しい英語教授法理論に基づき、それに適した練習問題をプログラミングすれば、非要な数のコンピューターを備えるための費用と、キーボードの操作に慣れるための時間、に見合う学習効果をあげることが可能である。という仮説のもとに、英語教育におけるCAIの役割に関する実験と調査を行った。 正しい英語教授法は、文型中心(audio-lingual),内容中心,機能中心の各教授法の長所を取り入れた総合的なものであり、かつ、学習者の母語能力を最大限に活用したものでなければならない、と我々は考える。そのような立場より本年度は、文型中心のコースと内容中心のコースにおけるCAIの役割につき、キーボードを使って口頭および文字による日→英語転換の練習問題を設定し、その学習効果を教師および学習者によって主観的に評価した。その結果、判明したことは次の通りである。 文型中心のコース内でのCAIは、「聞き、話す」ことができるようになった表現を強化あるいはテストして、その「正確度」を増すためのものとして位値づけるのが最良である。すなわち、文型中心レッスンの最後のステップでコンピューターによる練習問題を与えるのが一番良い。 大量のダイアローグや読み物を与える「内容中心のコース」においては、そこに現れる語句の系統だてた日→英訳練習により、語彙の拡大(ボキャビル)を図るのが、CAIの最良の役割だと考えられる。 来年度は、「機能中心」のシラバス(各レッスン、一つの機能のもとに各種の構文を含めたもの)におけるCAIの位値づけを研究することになるが、本年度に取り上げた上記のCAIが、初級者用のシラバスに、より適することが判明したのに対し、来年度のものは上級者向きのCAIになることが期待される。
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