1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540014
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
平田 和彦 千葉大, 理学部, 教授 (80020296)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高木 亮一 千葉大学, 理学部, 教授 (00015562)
中神 潤一 千葉大学, 理学部, 助教授 (30092076)
宮本 育子 千葉大学, 理学部, 助手 (00009606)
志賀 弘典 千葉大学, 理学部, 助教授 (90009605)
´田 英信 千葉大学, 理学部, 教授 (60009280)
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Keywords | 群環 / 分離拡大 / H-分離拡大 |
Research Abstract |
群Gとその部分群Hに対し、体kを係数とする群環k[H]の拡大k[G]において、群指数[G:H]がkの標数と素であれば、つねに分離拡大となるが、H-分離拡大となるかという問題が生ずる。ところがH-分離拡大となるためにはG=Hという自明な場合しかない。しかしk[H]のk[G]におけるdoublecentralizer Dをとれば、D上k[G]はつねにH-分離拡大となることが分った。これに反し、kの標数がGの位数の約数となる場合は事情が異なり、D上k[G]はH-分離拡大となることもあり、ならないこともある。この場合の情況を解明することは今後の問題として残る。また上記の証明には、それぞれの群環に固有な、中心に属する単元を用いるが、この単元(あるいはその逆元)が、群環の中心上の射影階数に関係するので、この単元の性質を調べること、および各部分群に対して得られる単元たちの間の関係を調べることも、興味のある問題のように思われる。 また上記の結果は、岡本、池畑により東屋多元環の分離部分多元環の場合に拡張され、On H-separable extensions in Azumaua algebrasとして近く発表の予定である。 群とその部分群に対し、余多元環としての拡大の構造も興味のある問題である。この拡大が余分離的となるかという問題については、標数に関係なくつねに余分離的となることが分った。H-余分離性を考えることが有意義であるかどうかは不明であり、余多元環のH-余分離性については、まだ一般論も出来ていない。
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[Publications] Kazuhiko Hirata: Tsukuba J.Math.10. 327-329 (1986)
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[Publications] Hidenobu Yoshida: Israel J.Math.54. 366-380 (1986)
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[Publications] Hironori Shiga: 数理解析研究所講究録. 597. 74-96 (1986)
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[Publications] Ikuko Miyamoto: Pacific J.Math.124. 365-374 (1986)
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[Publications] Junichi Nakagami: Technical Reports of Math.Sci.Chiba Unib.No.11. (1986)