1986 Fiscal Year Annual Research Report
太陽の対流と磁場のグローバルダイナミックスの数値実験的研究
Project/Area Number |
61540176
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
尾崎 洋二 東大, 理学部, 教授 (30011547)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高倉 達雄 東京大学, 理学部, 名誉教授 (60012788)
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Keywords | 太陽対流層 / 固有振動モード / 磁場 / 太陽コロナ / 荷電粒子の加速 |
Research Abstract |
1.尾崎は、大学院生神戸と共同して、太陽および恒星におけるグローバル振動速度場と自転の相互作用について研究した。太陽および恒星の固有振動モードとしては、圧力を復元力とするpモード,重力を復元力とするgモード,コリオリ力を復元力とするrモードがある。これら振動速度場と自転速度場の両方が存在する場合の吸収線の線輪郭の時間変化を数値シミュレーションした。そして、pモード,gモード,rモードそれぞれの吸収線輪郭の変化の特徴を明らかにすることが出来た。これらの数値シミュレーションの結果と、実際に太陽および恒星で観測される振動速度場を比較することにより振動モードの同定およびグローバルダイナミックスについて研究した。尾崎は、吉村と共同して太陽対流層の対流と磁場の非線型相互作用を研究した。吉村の開発した磁場の時間変化を追跡する計算コードを使い、磁束管のダイナミックスを研究した。また、太陽対流層での微分回転と対流運動を三次元空間で追跡し、決定する計算コードを開発し、数置実験をすすめている。 2.高倉は、太陽コロナ中のフィラメント状の磁場が、イオン音波発生に伴う異常抵抗の下で消滅する過程を計算機による数値シュミレーションで求めた。磁場は最初、円柱対称なforce freeであると仮定すると、異常抵抗の発生に伴って、磁場に沿った強い電場が発生し、しかも磁場(電流)が消滅するまで継続するので、電子も陽子も短時間に、高エネルギーに加速される。電場は磁気ループの半径に反比例し、磁場が500ガウスとして半径が10km又はそれ以下であれば、10MeV又はそれ以上に成り得る。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoji Osaki,ed.by D.O.Gough: Seismology of the Sun and Distant Stars. 453-463 (1986)
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[Publications] Yoji Osaki: Publ.Astron.Soc.Pacific. 98. 30-32 (1986)
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[Publications] Yoji Osaki: Highlights of Astronomy,ed.by J.-P.Swings. 247-254 (1986)
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[Publications] Tatsuo Takakura: Solar Physics. (1987)
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[Publications] Tatsuo Takakura: Solar Physics. (1987)
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[Publications] J.L.Wang: Solar Physics. (1987)