1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540182
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
黒河 宏企 京大, 理学部, 助手 (80135508)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
船越 康宏 京都大学, 理学部, 教務職員 (80127133)
北井 礼三郎 京都大学, 理学部, 助手 (40169850)
中井 善寛 京都大学, 理学部, 助教授 (80025337)
|
Keywords | 太陽活動領域の進化 / 双極磁場の浮上 / 磁気再結合 / 太陽面活動現象 / フレアー / 噴出型紅炎 / 黒点領域の進化 / 紅炎の成長 |
Research Abstract |
太陽の対流層で生成された磁束管が太陽表面に浮上してくることによって、太陽黒点群(太陽活動領域)が形成される事が既に知られている。この新しく浮上してくる双極磁場領域の初期の形態変化を詳しく分析して、新浮上磁場とその周囲の古い磁場領域との再結合の実態を調べ、その際に引き起こされる種々の活動現象の機構を調べる事が本研究の目的である。 昭和61年度においては、飛騨天文台のドームレス太陽望遠鏡の高分解Hα単色像撮影装置によって、新しい双極磁場領域の誕生と成長の過程を追跡し、上記の目的に関連した観測データを収集した。同時に、既にこれまでに得られていた観測データを詳しく解析した。その結果次の諸点が明かになった。 1.活動領域誕生のプロセスについて (1)活動領域の誕生を示す最初の徴候はサージ(噴出型紅炎)として見られる事が多い。 (2)サージの後、アーチフィラメントシステムが発達してくる。 (3)その後、最初の小黒点が出現する。 2.サージ(噴出型紅炎)の発射機構について。 (1)双極磁場浮上の初期に顕著な連続的なサージ活動が見られること。 (2)浮上双極磁場の中で、周囲の極性と反対の磁極でサージが発生していること。 (3)以上(1)(2)の事実の発見から、サージ発生の機構として、新浮上磁場と周囲の磁場との磁気再結合が実際に起っている事が確かに示めされたと考えられる。 次の年度に於いては、上記の成果を更に多くの観測データについて確認、吟味すると伴に、本研究の最終的なまとめを行なう計画である。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 黒河宏企: SOLAR PHYSICS. (1987)
-
[Publications] 黒河宏企: PUBLECATIONS OF ASTRONOMICAL SOCIETY OF JAPAN. (1987)
-
[Publications] 川上新吾: PUBLICATIONS OF ASTRONOMICAL SOCIETY OF JAPAN. (1987)