1986 Fiscal Year Annual Research Report
インテリジェントバッファを用いたCAMACデータ収集の高速化
Project/Area Number |
61540196
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
鵜飼 熊太郎 東大, 原子核研究所, 助教授 (40013411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大島 隆義 東京大学, 原子核研究所, 助手 (00134651)
安江 正治 東京大学, 原子核研究所, 助手 (80013423)
高野 元信 東京大学, 原子核研究所, 助手 (70013406)
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Keywords | CAMAC / データ収集 / 高速化 / インテリジェントバッファ |
Research Abstract |
原子核素粒子の実験のデータ収集はCAMACシステムが用いられることが多い。CAMACを用いる測定系では、データ収集に当って計算機との間にLAM割込み、CAMAC I/O処理が必要となる。これらの処理に当ってはソフトウェアの介在により数m秒の時間を要する。このためデータ収集頻度は100KHz程度となる。この頻度を〜KHz程度に上げるためにインテリジェントバッファ(IB)を製作した。このIBは、CAMACモジュールが収集したデータをIBのバッファ内に格納し、LAM割込み、CAMAC I/O処理の発生頻度を減らし、データ収集の頻度を格段に向上させるものである。IBはモジュールの場所を指定するNスイッチ,モジュール内の有効データ領域を指定するAスイッチと3個のスイッチを備え、ハード的にモジュールのデータを吸い上げる。またIBのバッファ内に吸い上げられたデータ数が所定の値になると、計算機に対してLAMを発生し、データの読み出しを要請する。データの読み出しはリピート・モードで行なわれ、1回のI/O動作命令で完了する。IBは8KWのバッファを有し、モジュール1個毎にIBが設置される。製作されたIBは、1.6μ秒のサイクルで動作をし、モジュールから1.2MB/秒の速度でデータ吸い上げが出来る。また動作開始信号の入力から実際の動作が始まるまでの時間は約1.55μ秒である。またIBと計算機との間も1.2MB/秒の動作は可能であるが、核研システムのブランチ・ドライバーの能力(500KB/秒)に抑えられている。このIBを用いて、1台の16チャネルADCを用いる実験では、データ収集頻度は約6KHzとなったが、複数のIBを用いる実験では、その台数に比例して収集頻度は下がるが、〜KHzの当初の目的は達成された。ニュートリノ質量実験やSFサイクロトロンの実験に十分に使用出来るものが製作出来た。
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Research Products
(1 results)