1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540203
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
松岡 武夫 名大, 理学部, 助手 (90022722)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山脇 幸一 名古屋大学, 理学部, 助手 (90135301)
松田 正久 愛知教育大学, 教育学部, 助教授 (30111868)
沢田 昭二 名古屋大学, 理学部, 助教授 (50022546)
小川 修三 名古屋大学, 理学部, 教授 (20033772)
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Keywords | 超対称弦理論 / 【E_8】×【E_8】ゲージ対称性 / 高次元空間の位相構造 / ゲージ対称性の破れ / 低エネルギー有効理論 / 追加的ウィークボソン / ゲージ階層構造 |
Research Abstract |
1.10次元時空【E_8】×【E_8】混成的超対称弦理論において、コンパクト化される6次元空間の位相構造に対応して、どのようなゲージ階層構造が得られるか、その関連を明らかにし、可能な低エネルギー有効理論を系統的に求めた。さらに、標準ゲージ対称性を含み、陽子の安定性、クォーク・レプトンの質量導出など実験事実に符号する現実的な低エネルギー有効理論を得るために必要なコンパクト6次元空間の位相構造への条件を求めた。 2.上記により得られた低エネルギー有効理論は、いわゆる標準模型に比べ、少くともU(1)ゲージ対称性を1ケ余分に持つものであることを示した。その結果、百〜千GeVのエネルギー領域において、標準模型からは説明できない新現象が現われることになる。この追加的ウィークボソンの相互作用定数をくり込み群解析を用いて予測し、トリスタンを始め、いよいよ本格的に稼動する大加速器を用いた実験により、新現象がどのような過程で、どのような確率で起るかを具体的に求め、超対称弦理論の実験的検証が可能であることを明らかにした。 3.素粒子の複合模型に基づく隠された局所対称性をもつ低エネルギー有効理論を発展させて、この理論におけるベクトルメゾンの導入と従来の方法との関連を明らかにした。さらに、軸性ベクトルメゾンを導入し、より一般的に理論形式を展開した。また、ベクトルメゾンが存在する場合のこの低エネルギー有効理論における、ソリトン解の安定性を詳細に分析した。
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[Publications] Takeo Matsuoka: Progress of Theoretical Physics. 76. 886-900 (1986)
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[Publications] Takeo Matsuoka: Progress of Theoretical Physics. 76. 901-914 (1986)
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[Publications] Takeo Matsuoka: Progress of Theoretical Physics. 76. 915-927 (1986)
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[Publications] Masako Bando: Physics Letters B. 178. 308-312 (1986)
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[Publications] Koichi Yamawaki: Physical Review.D. 35. 412-415 (1987)