1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540219
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
国井 暁 東北大, 理学部, 助手 (10004368)
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Keywords | 重フェルミオン / トンネル効果 / ポイントコンタクト・スペクトロスコピィ / 高濃度近藤物質 / 価数揺動物質 / 稀土類ヘキサボライド |
Research Abstract |
本研究の目的は、重フェルミオン系の素励起及び状態密度をトンネル効果により解明することである。そのため信頼できる試料の作成及び信頼できるポイントコンタクト・トンネル効果測定装置の建設も重要な課題となる。 1.トンネル効果測定装置;装置面での特徴は、(1)わずかに異ったピッチを有するネジ二組を組合せ、これをパルスモーターで駆動することにより、1-パルスの入力で格子定数のオーダーの移動の制御を可能にした。(2)接合表面を清浄とするため制御・安定された電圧による放電を行う。(3)放電終了後、放電の立下りの任意の電圧で自動的に針の移動が停止し、実験測定が開始される。(4)放電クリーニングは自動的に何回でも行わせる事ができ、結果の収束点を求めることができる。(5)データ処理をコンピュータで行う。 2.試料作成;既設高温高圧電気炉により、信頼できる稀土類ヘキサボライド系各種単結晶を作成し、本研究に使用されたのみならず、本研究の目的をサポートする国内外の各種共同研究が筆者の試料提供により行われた。 3.研究の成果;フランスグルノーブルに於ける国際会議(1986)に稀土類ヘキサボライド相互のポイントコンタクトについて報告し、前回ICCF5国際会議(1985)発表の結果との整合性からその信頼性が認識された。その成果の要点は、(1)点接触法に於けるバリヤータイプ・トンネリングとクリーン・メタル・ポイントコンタクトとのスペクトルの相異を実験的に明らかとした。(2)世界的に論争の的となっていた典型的ギャップタイプ価数揺動物質Sm【B_6】のトンネル及びポイントコンタクト両者のスペクトル観測に成功し、そのギャップの大きさを決定した。(3)典型的高濃度近藤物質であり重フェルミオン系とも考えられているCe【B_6】に於て近藤温度より一桁大きな特性エネルギーの存在を明確とした。現在更に低温度に於けるCe【B_6】とLa【B_6】との混晶系に於ける上記研究を計画・実行している。
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Research Products
(8 results)
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[Publications] S.Kunii: J.Magn.Magn.Mat.63-64. 673-676 (1987)
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[Publications] W.A.C.Erkelens: J.Magn.Magn.Mat.63-64. 61-63 (1987)
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[Publications] Y.Peysson: J.de Physique. 47. 113-119 (1986)
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[Publications] K.Sugiyama: J.Phys.Soc.Japan. 55. 37-39 (1986)
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[Publications] T.Uemura: J.Phys.Soc.Japan. 55. 43-46 (1986)
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[Publications] Y.Peysson: J.Magn.Magn.Mat. 59. 33-40 (1986)
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[Publications] S.Kunii: J.Plrys.Soc.Japan. 56. (1987)
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[Publications] 国井暁: 固体物理. 22. (1987)