1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540279
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
木田 重雄 京大, 数理解析研究所, 助手 (70093234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 道夫 京都大学, 理学部, 助手 (90166736)
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Keywords | 乱流 / 数値シミュレーション / 対称流 / 間欠性 / 特異性 |
Research Abstract |
二次元及び三次元乱流の微細構造を調べるため、高レイノルズ数におけるナビエ・ストークス方程式の大規模数値シミュレーションを行った。 計算に必要な記憶容量と計算時間を節約するため、我々が最近発見した「高対称流 を用い、二次元流及び三次元流のそれぞれに対して【1364^2】及び【340^3】の(この種の計算としては世界最大規模の)計算を実行した。 これは、乱流の普遍的な微細構造を把えるために必要ないわゆる慣性領域を精度よく分解するのに充分なモード数で、実際、我々の計算結果から乱流の微細構造に関する興味ある事実(乱流エネルギーの減衰則、エネルギースペストルに関するコルモゴロフの相似則,乱流場の間欠的構造等々)が明らかになり、また、明らかになりつつある。これらの結果の一部は、研究発表のところに記載した論文で発表し、残りは現在解析中である。 本年度の研究目標は、(【I】)減衰乱流,定常乱流,MHD乱流のそれぞれの場合に数値シミュレーションを実行し、異なった種類の乱流間の微細構造の異同を明らかにすること、(【II】)速度場の三次元可視化法を工夫すること、及び(【III】)速度場の特異性と乱流構造の関係を解析的に研究することであった。 (【I】)の減衰乱流と定常乱流のシミュレーションはほぼ終了し、現在計算結果の解析とまとめにとりかかっているところである。また、MHD乱流については、「高対称流」を用いた効率のよい計算プログラムが完成し、これを使ったシミュレーションを来年度に予定している。 (【II】)に関しては、三次元スカラー場を見やすく表示する能率のよいプログラムを開発し、現在それを用いて流れの微細構造の時間発展を詳しく調べているところである。(【III】)の特異性の解析的研究については、我々が新しく開発した「Filtered Spectral Method」を用いて、二次元流に関して興味のある結果を得ている。
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Research Products
(2 results)