1986 Fiscal Year Annual Research Report
長期間連続(6ケ月以上)の海底地震観測による海陸境界部の微小地震活動の研究
Project/Area Number |
61540288
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
金沢 敏彦 東大, 理学部, 助手 (30114698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平田 直 東京大学, 理学部, 助手 (90156670)
鈴木 保典 東京大学, 理学部, 助手 (70011666)
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Keywords | 海底地震 / 海底地震計 |
Research Abstract |
今年度は本研究の一年めである。長期間連続観測型の海底地震計の開発と評価を行なった。 1.記録の長時間化と低消費電力化の検討 長時間化にあたってはまずカセットテープ10本を順次自動交換する方式を検討した。充分な信頼性をもっていることが分かったが自動交換機構部の消費電力を充分な程には低くすることができず採用は断念した。このため長期間化は必要な台数の記録器を順次作動させる方式とした。このためのタイマー回路を新たに開発した。電力消費の最も大きいのはテープ駆動用のモーター部である。現在入手できるギャードモーターのなかから機械的な振動、回転の安定性、寿命などの点で海底地震計につかえそうなものを数機種えらび試験した。この結果これまでに実績のある周波数サーボ型のモーターと同程度の性能をもち比較的消費電力も少ないモーターがみつかった。さらにモーターの駆動回路を工夫したことで消費電力も従来の10分の1ですむようになった。合わせて、水晶発振器の機種も検討しなおし、選別も行なうことで消費電力はこれまでの15分の1以下でしかも精度も一桁上のものを使えることもわかった。これら各部の低消費電力化の達成により10箇月の長期間観測型海底地震計も開発可能となった。 2.小型長周期センサーの開発 サーボ加速度型で高精度を特徴とするものと低消費電力を特徴とするものの2機種を試験した。どちらも一長一短あるが比較のため両者を組み込むジンバル機構を開発した。実際の海底での観測結果でどちらを使うか判断したい。 上記の様な試験・開発の結果、海底地震計の記録の長期間化が可能となった。
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