1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540290
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
田中 良和 京大, 理学部, 助手 (00025420)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
半田 駿 佐賀大学, 教養部, 助教授 (70156529)
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Keywords | 阿蘇火山 / 電気構造 / MT観測 / ELF / VLF |
Research Abstract |
1.一成分型ELFインピーダンスメータを二成分型へ改良した。 2.VLFメータは17.4KHzと10.2KHzを直交して観測できるようにし、阿蘇カルデラ内で数十点観測した。 3.フラックスゲート磁力計を用いたMT観測を阿蘇カルデラ内部10点で行なった。 4.一次元のインバージョンの計算がPC9801上で可能となった。 これによって解析を行なった結果、 (1)4分以上の周期に対して全てのインダクションベクトルは南西を向くが、より短周期では系統的に向きを変え、良導体の存在を示した。 (2)阿蘇カラデラ西北部から西および中央火口丘にかけて顕著な低抵抗ゾーンが拡がっている事、 (3)九重地熱地帯は阿蘇カルデラ内部につながらない事、 (4)当然のことではあるがVLF、ELFの解析から温泉湧出地帯は極めて低抵抗を示す、等の知見がえられた。 5.今後は主として阿蘇外輪地域でULF、ELF帯のマグネトテルーリックの観測を行ないカルデラ構造を求める。 またカルデラ内部の測点について不足する観測領域の補足観測を行うとともにインバージョンに必要な表層部の電気構造を500m深度のシュランベルジャー探査によって求める。これらの観測,解析結果についてはCA研究会,地球電磁気学会に報告する。
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