1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540368
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小野 昇 京大, 理学部, 助手 (40093215)
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Keywords | ニトロ化合物 / 求核置換反応 / ルイス酸触媒 / α-ニトロスルフィド / β-ニトロスルフィド |
Research Abstract |
ニトロ基の活性化力を活用して炭素骨格を構築し、続いてニトロ基を求核剤で置換する反応は合成の手法として重要である。これまでの研究により、三級,アリル,ベンジル位のニトロ基はルイス酸の触媒により、各種の求核剤で置換されることがわかってきたので、61〜62年にかけて、この研究をさらに発展させ、一級位や二級位のニトロ基を求核置換する手法の開発をおこなった。その結果(1)α-ニトロスルフィドの求核置換反応、(2)β-ニトロスルフィドの求核置換反応の開発に成功した。α-ニトロスルフィドと【Me_3】SiY(Y=H,CN,【CH_2】=CH【CH_2】,【CH_2】C(=0)C【H_3】)とをルイス酸(Sn【Cl_4】)存在下室温で反応させると、ニトロ基は高収率でYで置換された。β-ニトロスルフィドもα-ニトロスルフィドと同様にルイス酸触媒によって【Me_3】SiYと反応し、収率よくニトロ基がYで置換できた。このようにニトロ基のα-位又はβ-位にチオ基を導入することにより、一級位や二級位のニトロ基の求核置換反応が始めて可能となった。求核剤は【Me_3】SiYに限定されず、各種の求核剤の使用が可能であった。例えば、芳香強化合物を求核剤で用いると、ニトロ化合物を求電子剤として用いたFridel-Crafts反応がおこった。置換生成物中のチオ基は、還元的或いは酸加的に徐去できるため、α-ニトロ或いはβ-ニトロスルフィドの求核置換反応は有機合成上有用な新手法を提供するものである。
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[Publications] Noboru Ono: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.1285-1287 (1986)
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[Publications] Noboru Ono: Tetrahedron Lett. (1987)
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[Publications] Noboru Ono: J.Chem.Soc.,Chem.Commun.