1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540387
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Research Institution | Okayama University of Science |
Principal Investigator |
若林 昭二 岡山理大, 理学部, 教授 (40068870)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
萬代 忠勝 岡山理科大学, 工学部, 助教授 (80131621)
野上 潤造 岡山理科大学, 工学部, 助教授 (70109742)
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Keywords | 光学活性4-ヒドロキシ-2-アルケンニトリル / 光学活性リセノライド / 2-アルキリデン-3-ヒドロキシ-4-バレロラクトン |
Research Abstract |
2つの方法による光学活性アリルアルコール官能基の構築法を確立した。 1.光学活性スルホキシドを用いる4-ヒドロキシ-2-アルケンニトリルの合成:光学的に純粋なスルフィン酸メンチルエステルは容易に得られる。これに$$^(○!-)C$$H_2$$CNを作用させると、光学的に純粋な2-アレーンスルフィニルアセトニトリルが収率よく得られた。(この絶対配置がR体、S体のものは、スルフィン酸メンチルエステルをそれぞれl-メントール、d-メントールを使い分けて合成すれば、いずれも得ることが出来る。)このスルホキシドをピペリジン存在下、アルデヒドに作用させると、光学活性4-ヒドロキシ-2-アルケンニトリルが80%e.e.の光学収率で得られることを見出した。非環状アリルスルホキシドのMislow-Evans転位を経由するアリルアルコール生成反応で80%e.e.という高い不斉収率が得られた事から本反応はきわめて特色のある光学活性アリルアルコール合成法であると思われる。 2.光学活性2-t-ブチルジメチルシリルオキシプロバナール(【1!〜】)を用いる光学活性リセノライドの合成:リセノライドは抗菌活性,抗腫瘍性などを示し、構造的には、2-アルキリデン-3-ヒドロキシ-4-バレロラクトンという光学活性アリルアルコール官能基を有する一群の化合物である。これらを【1!〜】をもとにして収率よく合成する方法を確立した。すなわち、【1!〜】に2-(フェニルチオ)アルカノエートにLDAを作用させて調製したリチエートを反応させ、ジエチルアルミニウムクロライドを作用させるとアルドール生成物が高収率で得られしかもエリスロ/スレオ=3/1のジアステレオ選択性を示すことがわかった。ここで優先的に得られるジアステレオ異性体を用いると、光学的に純粋なリセノライドが全収率40%で得られた。特異な構造を有する生物活性化合物の光学活性アリルアルコール官能基の構築法を確立することが出来た。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Junzo,Nokami;Tadakatsu,Mandai;Akira,Nishimura;Takashi,Takeda;Shoji,Wakabayashi: Tetrahedron Letters. 27. 5109-5112 (1986)
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[Publications] Shoji,Wakabayashi;Hideki,Ogawa;Naomi,Ueno;Norio,Kunieda;Tadakatsu,Mandai;Junzo,Nokami: Chemistry Letters. (1987)