1986 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
61540399
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
豊島 正 阪大, 理学部, 助手 (40112007)
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Keywords | 昆虫の生体防御 / 自己防御物質 / レピドプテラン / 脂肪族アミン誘導体 / 両親媒性ペプチド |
Research Abstract |
昆虫の生体防御機構には高等動物にみられる抗原抗体反応に基づく免疫機構は存在せず血球による食作用に代表される細胞性防御機構と、体液中に抗菌物質を生産し病原微生物の感染を防止する体液性防御機構が存在する。私はカイコの生体防御物質レピドプテランAの全合成ならびに数種の構造類似体の合成を行いN端部(1-6)が必須でありC端側疎水性ペプチドはその作用 H-Arg-Trp-Lys-Ile-【P^5】he-Lys-Ile-Glu-【Ly^(10)】s-Met-Gly-Arg-Asn-【I^(15)】le-Arg-Asp-Gly-Ile-【V^(20)】al-Lys-Ala-Gly-Pro-【Al^(25)】a-Ile-Glu-Val-Leu-【Gl^(30)】y-Ser-Ala-Lys-Ala-【I^(35)】le-N【H_2】 レピドプテランAの構造 を増強する役割を担っていると推定した。そこで(1-6),(1-12),(1-18)のペプチドのC端側に炭素鎖18のアミンをアミド結合させた誘導体を合成したところそれらは全く抗菌作用を示さなかった。次にペプチド(1-18)に結合した脂肪族アミンの炭素数を変化させたところ下に示すように【C_(18)】,【C_(16)】,【C_(14)】,【C_(12)】と短くなるにつれて強い抗菌活性を示した。 しかも抗菌スペクトルに変化がありグラム陽性菌に対してはレピドプテランAより強い活性を示した。現在さらに強い活性を有する化合物を得るため炭素鎖の短い誘導体を合成中である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takahisa Nakai: Reptide Chemistry. 207-212 (1986)
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[Publications] Tadashi Teshima: Tetrahedron. 42. 829-834 (1986)
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[Publications] T.Shiba: "Peptides 1986" Walter de Gruyter,Berlin・New York, 4